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カテゴリ:書籍を出したい - Part 2

2024年11月15日

テーマ:書籍を出したい

商業出版を成功させるための準備と心構え

自費出版と商業出版の違いについての話題はよく耳にします。

そして、多くの人が費用を自己負担する自費出版ではなく、印税を受け取れる商業出版を目指す傾向にあります。

それはごく自然な考え方ですが、商業出版に挑む際には、単に出版したいという思いだけでは十分ではありません。

 

 

商業出版は「売れる企画」であることが求められます。

出版社にとってはビジネスである以上、出版する本が利益を生む見込みが必要不可欠だからです。

実際、商業出版の出版企画書をいただくことがありますが、その際に「この本のために300万円を用意できますか?」と質問すると、多くの方が「そんなお金は用意できません」と答えます。

さらに「では借金してでも用意できますか?」と尋ねると、「商業出版なのに、なぜお金を出す必要があるのですか?」と驚かれることがあります。

このような反応を聞くと、商業出版に対する誤解や考えの甘さを感じざるを得ません。

 

商業出版では、出版社があなたの出版企画に300万円程度を投資するという大きな責任を負います。

この300万円程度というのは、実際に出版社が本一冊を作成する経費として支払っている金額です。

 

それにもかかわらず、著者自身がその出版企画に対して十分な自信を持たないまま、ただ出版したいという動機だけで出版企画を提出するのは、出版社に対して失礼だとは思いませんか?

 

本当に自分の出版企画が売れると確信しているならば、出版社に依存するのではなく、自ら資金を用意する覚悟を持つべきです。

本当に売れる自信があれば、腰の重い出版社を説得するための手段として、自己資金の準備を厭わないはずです。

 

商業出版にあたっては、出版社への感謝の気持ちと責任感を持ってください。

出版物が売れなければ、出版社が損失を被る可能性がある以上、著者はそのリスクを軽減するための準備をするべきだと私は考えます。

たとえば、売れる仕組みをあらかじめ整備し、万が一売れなかった場合には、原価分ぐらいは自分で負担するか、それに相当する部数を確実に売るか買い取るぐらいの責任感を持って欲しいのです。

 

もちろん、それは容易なことではありません。

だからこそ、出版前の段階からファンを育てておいてください。

ブログやメルマガなどを通じて、読者とのつながりを深め、出版する本を購入してくれる人々を増やしておくことが大切です。

また、他の著者やビジネスパートナーとの横のつながりを築くことで、互いに紹介し合えるネットワークを作っておくことも有効です。

これらの努力がなければ、出版企画がどれほど良くても、商業出版で成功するのは難しいと思いますよ。

 

商業出版は、著者と出版社が手を組んで成功を目指す共同プロジェクトです。

著者が主体的に動き、責任を持つことで、出版社も安心して投資を決断できます。

出版することが目的ではなく、その本を通じてどれだけの価値を提供し、さらにそこから収益を生み出すのかが重要です。

商業出版を目指すなら、しっかりと準備を整え、出版社と共に成功を分かち合う覚悟を持ちましょう。

それが、出版を実現させる第一歩です。

 

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2024年11月5日

テーマ:書籍を出したい

出版企画を考えるきっかけ作りとアイデアの見つけ方

「商業出版を目指しているけれど、『何を書いたらいいのか分からない』『自分には書くべきことがない』と悩んでいる」という相談をよく受けます。

しかし、私はすべての人に一冊の本を書ける可能性があると考えています。

これまでの人生の中で、何も伝えるべきことがないという人はいないはずだからです。

 

 

商業出版で本を出したいけれどテーマが見つからないと感じている場合、まずは「自分の強み」や「他の人に価値を提供できる部分」に目を向けてみましょう。

過去に、ある方から「とにかく本を書きたい」というご相談をいただきましたが、最初は具体的なテーマがなくても、4時間ほど丁寧にヒアリングを行う中で、次第に価値あるアイデアが見つかり、企画書としてまとめ、実際に出版を実現させた経験があります。

ただ、このような形で出版が実現することは珍しくありません。

 

つまり、出版したい人の多くは、自分では気づいていないものの中にこそ、出版にふさわしい価値あるコンテンツが眠っていることが多いのです。

 

経験豊富な編集者とじっくり話をすることができるなら、自分が無意識に見過ごしている「伝えるべきこと」を見つけられる可能性が高まります。

彼らは、あなたの中にあるコンテンツに価値付けさせるプロですからね。

 

しかし、誰もがすぐに編集者と対話する機会を得られるわけではありません。

そこで、まず自分で出版のテーマを見つけるために役立つ方法をお伝えします。

 

最初のステップは、周囲の反応を観察することです。

具体的には、以下のポイントに注目してみてください。

  • よく褒められること
  • 他人に自慢したくなること
  • 周囲を驚かせた経験
  • 自分の行動が誰かを喜ばせたこと
  • 他の人から頼られることや相談されること
  • 自分に関する質問を受けること

これらの場面での周囲の反応が、あなたが本にまとめるべきテーマのヒントになることが多いです。

なぜなら、これらは他の人から見て興味深く、価値のあると感じられる要素が詰まっているからです。

普段から周囲の反応に敏感になることで、意外なところに自分の強みやユニークな視点を見つけられるかもしれません。

 

それでもテーマが見つからない場合は、異業種交流会や勉強会に参加し、自分のことを紹介してみてください。

自己紹介の際、相手が特に興味を示した部分があれば、それがあなたの本のテーマのヒントになることがあります。

例えば、私自身も、異業種交流会での自己紹介から出版プロデュースを始めるきっかけを得ました。

そこでの反応を通して、自分のスキルが他の人にとって価値あるものだと気づいたのです。

 

このように、日常のささいな場面や他者との交流の中に、自分が本にまとめるべきテーマやアイデアが眠っていることは少なくありません。

視点を少し変えて、日々の経験や交流を見つめ直すことが、商業出版への第一歩になるでしょう。

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2024年7月28日

テーマ:書籍を出したい

出版で成功するための条件と正しい順番とは

出版を目指している人たちとお話ししていると、「出版すれば成功できる」と考えている人が少なくありません。

しかし、この考え方には根本的な誤解があります。

出版は、本来、成功の入り口ではなく、むしろ成功の結果として位置づけられるものです。

成功が先にあるからこそ、その実績をもとに出版する内容に価値を持ち、次のステップへ進むための力となります。

 

 

読者が本を選ぶとき、どのような著者の本を手に取るでしょうか?

 

それはもちろん、その分野で実績があり、信頼できる専門家の本を選ぶことが多いはずです。

読者は、本を通じて有益な情報や知識を得たいと考えています。

ですから、まだ成果を出していない著者が出版しても、その内容に説得力を持たせることは難しく、読者の心をつかむことはなかなかできません。

 

今まで、成功するために出版をした人を何人も見てきましたが、逆に無様な結果に陥った事例をいくつも見てきました。

それらの失敗は、出版を「成功するための道具」として誤解し、その準備や順番を間違えたことが原因です。

そもそも出版は何かを成し遂げた人が、その実績を共有し、新たなステージへ進むための「加速装置」のような役割を果たします。

実績がゼロのまま出版しても、ゼロに何を掛け合わせても結果はゼロのままです。

 

では、出版で成功するためには、具体的にどのような条件と順番が必要でしょうか。

 

まずは、自分の分野で実績を積むことが最優先です。

たとえば、プロジェクトの成功事例を作る、顧客からの信頼を得る、資格やスキルを磨くなど、読者が「この人の話を聞きたい」と思える基盤を築く必要があります。

そして、実績があるからこそ、出版する内容に具体性や信頼性が生まれ、結果として読者に響く本を作ることができます。

たとえば、読者の課題を解決するためのアドバイスや、自身の成功体験を通じて得た教訓など、価値ある内容を提供することで、出版の意義が最大化されます。

 

成功と出版……「卵が先か、鶏が先か」という議論のように見えるかもしれませんが、出版に関しては成功が先であることは間違いありません。

成功があってはじめて、その成果をもとにした出版が読者に価値を提供し、著者自身の次の成功を加速させるのです。

逆に、この順番を誤ると、出版が逆効果になる可能性がありますので気をつけましょう。

 

最後に、出版を検討されている方には、まず自分自身の現状を冷静に振り返り、今までの成功は何だったのか、そして、これからの成功のために何をすべきかを考えることをお勧めします。

そうした努力を重ねることで、出版が単なる目標ではなく、次の大きな成功へのステップとして位置づけられるでしょう。

出版はゴールではなく、通過点です。

この順番をしっかり守ることで、出版の価値を最大限に引き出すことができるでしょう。

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