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2025年7月7日

テーマ:書籍の企画書の書き方

出版企画書が完成したら、もう一度、自分で見直そう

出版企画書がひと通り完成したら、すぐに出版社へ提出したくなる気持ちはとてもよく分かりますが、ひとまずグッとこらえてください。

出版企画書の完成直後というのは、書き手自身が内容に深く入り込みすぎており、冷静な目で客観的に判断することが難しい状態にあることが少なくありません。

そのため、いったん時間を置き、心と頭をリセットした上で、もう一度丁寧に企画書を見直すことを強くおすすめいたします。

最低でも一日、可能であれば数日空けて、できるだけ第三者の視点で読み直してみましょう。

 

 

この見直しの過程では、単なる誤字脱字の確認だけでなく、企画そのものの妥当性や、読者への価値提供の観点から内容を再検討することが重要です。

 

まず第一に意識したいのは「その内容は自分にとって本当に書けることか」ということ。

想いや理想だけで書いていないか、実際にその内容を読者にとって有益になるような形で書き切ることが可能かどうかなどを冷静に判断してください。

 

次に確認したいのは、「自分自身の実体験や実績に基づいた内容かどうか」です。

出版企画においては説得力が何よりも重要な要素となります。

理論だけで構成されたものでは、読者にも出版社にも響きませんから。

実際に経験したからこそ語れるエピソードや気づきを含められるかどうかを見直しましょう。

 

さらに、その企画が「自分だからこそ書くべき内容かどうか」も大切なポイントです。

仮に同じテーマでも、あなた自身の視点や経験、問題意識が反映されていなければ、他の誰が書いても同じような内容になってしまいます。

その意味で、企画の中に「あなたにしか書けない」部分がきちんと含まれているかも自問してみてください。

 

そして、読者や周囲の反応も想像してみましょう。

もしこの本が世に出たら、応援してくれる人がいるか、読んだ人があなたに興味や好感を持つような内容になっているか、そして、読者にとって役立つ情報や共感できるエピソードがしっかり盛り込まれているかを考えることも重要です。

 

また、出版のタイミングについても見直すべき視点があります。

「今この内容を出版する必然性があるのか?」という問いを投げかけてみてください。

焦って出版しようとしていないか、自分自身の人生やキャリアにとって本当に今がそのタイミングかどうか、立ち止まって考えてみる価値があります。

 

ひとまず、これらのポイントで見直してみてください。

その場合、形式的にチェックリストをなぞるとかではなく、「本当にそうだろうか?」と、自分に対して深く問い詰めてみましょう。

そして、もし違和感があったら、「なぜそう感じるのか」「何が違うのか」を掘り下げることで、企画の方向性がさらに洗練されていきます。

 

見直しを終えた後には、再度、自分の企画書に問い直してみましょう。

「何か付け加えるべき情報はないか?」「不要な部分はないか?」「もっと明確に表現できるところはないか?」という視点で読み返すことで、より完成度の高い企画書に仕上げることができます。

 

そして最後に、自分自身に対して最も重要な質問をしてください。

「この本は本当に売れるのか?」「売るための戦略や自信があるのか?」と。

ここで自信を持って「はい」と答えられるようであれば、あなたの出版企画書は、読者にも出版社にもきっと届く力を備えているはずです。

 

このように、出版企画書を完成させた後の見直しは、単なる文章のチェックにとどまらず、自分自身と企画の本質を深く見つめ直す貴重なプロセスです。

じっくりと時間をかけて、誠実に取り組んでいただければ、あなたの企画は確かな説得力を持つものへと磨かれていくことでしょう。

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2025年6月29日

テーマ:書籍の企画書の書き方

書きたい内容で出版を実現させる売れる根拠

「出版したい」と考えたとき、多くの人がまず最初に思い浮かべるのが「自分が書きたいことで出版したい」という願いです。

それはとても自然な発想であり、創作意欲の源でもあります。

しかし、商業出版というのは、単に「思いを形にする」のではなく、「読者が読みたい本を作る」必要があります。

なぜなら、読者はお金を出して本を買うわけですから、自分が読みたいと思えない本にお金を出すことはないからです。

そして、出版社は書籍の制作費を自己負担し、販売網にのせて流通させ、読者に買ってもらうことで制作費を回収し、利益を出さなくてはなりません。

 

 

つまり、出版という行為は、出版社があなたの書籍企画に投資をするということを意味します。

なので、編集者は、その本が読者に受け入れられ、ある程度の販売が見込めると判断したときにのみ、出版に踏み切るのです。

ですから、どれだけ「書きたいこと」があっても、それが売れる見込みのある内容でなければ、商業出版されることはほとんどありません。

 

理想的なのは、自分が心から書きたいと願うテーマが、同時に読者にとっても関心が高く、売れる可能性を秘めたものであることです。

しかし、現実には「書きたいこと」と「売れること」が一致するケースは多くありません。

このギャップに直面したとき、著者がすべきなのは、単に「これが書きたいんです」と主張するのではなく、「なぜこれが売れるのか」という具体的で客観的な根拠を示すことです。

例えば、ターゲットとなる読者層の規模、市場動向、類似書籍の売上実績、読者ニーズの傾向などを示すデータや、実際に自分が培ってきた発信力や販売力といった実績も重要な説得材料となります。

また、できるだけ数値や信頼できる第三者データに基づいた情報を提示することで、出版社にとって説得力のある材料にもなるでしょう。

自分の主観や感情だけではなく、誰が見ても納得できる形で「売れる根拠」を示すことが求められます。

 

どれほど市場性がありそうでも、編集者自身が「これは売れそうだ」と感じられなければ、社内の企画会議で通すことは難しいです。

なので、「編集者が理解できない企画=書きたいことの押し付け」になっていないか、冷静に自己チェックもしてみてください。

売れると信じるテーマがあるならば、その価値を第三者に伝える手段として、データや具体的なエビデンスを積み重ねることも不可欠です。

 

それでも、編集者に受け入れてもらえない場合、そのテーマを扱ってくれる別の出版社を探すという選択肢もあります。

実際に、ある出版社では通らなかった企画が、別の出版社ではすぐに採用されたという事例も少なくありません。

 

出版という夢を実現するためには、理想だけでなく、市場や読者を冷静に見つめる視点を持つことが重要です。

そして、その視点から導き出した情報を武器に、編集者を納得させるだけの企画書を作成してください。

それができてこそ、あなたの「書きたいこと」は、世に出るべき一冊としての価値を帯びるのです。

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2025年6月22日

テーマ:ブログを出版したい

出版が遠のくブログの落とし穴とは

出版企画書における著者プロフィールの作成では、著者が運営する各種メディアを明記することが重要です。

ブログ、SNS、YouTubeチャンネル、メルマガなど、どのようなメディアであれ、編集者はそれを通じて著者の「与信力」や「販売力」を測ります。

与信力とは、要するにその人が信頼できる人物かどうか、また社会的信用がどれだけあるのかの判断材料にすいるということです。

一方、販売力とは、実際に著者がどの程度の影響力を持ち、どれだけの読者に自らのメッセージを届けられるのかを示す尺度になります。

出版は商業行為ですから、こうした評価はごく自然な視点であるといえるでしょう。

 

 

しかしながら、単にいくつものメディアを持っていることを示すために、無闇にリンクを羅列することは避けるべきです。

特に個人でビジネスをされている人が運営しているブログなどは注意が必要です。

その理由としては、他と差別化を図るために、また読者に親しみを持ってもらうために、ブログの内容やデザイン、タイトル、使用する言葉などに個性を盛り込もうとしてしまっているから。

その工夫自体は決して悪いことではありません。

むしろブランディングの一環としては有効ともいえます。

しかし、その「個性」が出版においてはマイナスに働くこともあるのです。

 

出版業界においては、著者の人柄やキャラクターよりも、出版物の市場価値が重要視されます。

つまり、編集者があなたのブログを見たとき、「この著者の本は売れそうだ」と判断されるかどうかがすべてなのです。

例えば、あまりに奇抜なブログタイトル、自己流すぎる文章の書き方、内輪ノリのような表現、誤解を招くような肩書き、過度に感情的な発信などは、たとえ読者ウケがよくても、編集者の目にはマイナス要素として映る可能性があります。

実際に、プロフィールに記載されたブログを編集者が確認し、その内容や印象によって企画が却下されてしまった事例もあります。

そして、一度、「この人とは組めない」と判断された場合、その印象を覆すのは非常に難しいです。

現実の社会と同じで、第一印象で失った信頼を取り戻すのは容易ではありません。

そのためにも、著者プロフィールにメディアを記載する際は、その内容を客観的に見つめ直しましょう。

例えば、自分のブログが初めて見る人にどのように映るか、見た目の印象や文章のトーンは適切か、名前の名乗り方はビジネスにふさわしいか、ブログの構成や情報の信頼性は確保されているか、といった点を慎重に確認してください。

加えて、検索エンジンからの評価を考えると、Googleのガイドラインに反するようなSEOテクニック、過剰なキーワード詰め込み、誘導的リンクの多用といった行為は避けなければなりません。

質の低いコンテンツと見なされれば、Googleからペナルティを受け、検索順位が著しく下がるリスクがあります。

これは読者だけでなく、編集者にも悪印象を与えかねません。

 

出版において、編集者は著者の一番のファンではなく、冷静な「売れる商品」の見極め役です。

なので、出版企画書における著者プロフィールでは、「自分の世界観」や「個人的なこだわり」を前面に出すのではなく、あくまでも「その企画を実現させるにふさわしい著者」であることを示すプロフィールにするように心がけましょう。

また、掲載する各種メディアを明記することの意義も理解した上で、どこまでをプロフィールとして掲載するかを適切に判断してください。

結果的に、その判断が出版の実現を近づけてくれるはずです。

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