出版企画書がまとまってくると、次に多くの方が迷うのが「どの出版社に企画を売り込もうか?」ということです。
出版企画書そのものには手応えがあっても、出版社の選び方が分からず、手が止まってしまうことは少なくありません。
商業出版を目指す人にとって、この段階は期待と不安が入り混じるタイミングだと思います。
せっかく時間をかけて出版企画を整えたのに、送り先を間違えてしまったらどうしよう。
失礼のない形で送れるだろうか。
読んでもらえなかったらどうしよう。
そんな気持ちになるのは、とても自然なことです。
でも、安心してください。
出版社選びは、いくつかの視点を持って、落ち着いて探していけば大丈夫です。
むしろ、ここは勢いだけで進むよりも、丁寧に吟味したほうがうまくいきやすい場面といえます。

まず基本になるのが、類書を出している出版社を探す方法です。
自分が出したい本に近いテーマの本が、どの出版社から多く出ているかを実際に書店で見ていきます。
その棚に何冊も本が並んでいる出版社は、その分野で実績があり、読者の反応や売り方も理解している可能性が高いです。
商業出版で出版社を探すとき、最初にここを見るのはとても有効となります。
採用の可能性が上がりやすく、制作も進めやすい一方で、人気ジャンルでは競争が激しく、すでに似た企画が出版されていると採用されにくくなりますので、しっかりチェックしましょう。
それでも、王道の探し方として外せない視点です。
次に、知っている出版社や編集者をたどる方法があります。
出版記念の場、セミナー、SNS、紹介などを通じてつながった編集者がいるなら、そのご縁を大切にしてよいと思います。
実際、企画書は読まれて初めてスタートラインに立てますから。
読んでもらえる可能性が高いというだけでも、大きな安心材料ですよね。
私もこれまで、紹介や既存のつながりをきっかけに企画が前に進んだ場面を何度も見てきました。
ただし、知り合いだから通るということではありません。
企画がそれなりに秀逸でなければ採用には至りませんし、近しい関係だからこそ返答が曖昧になることもあります。
だからこそ、甘えず、礼儀正しく、相手が判断しやすい形で送ることが大切です。
そして三つ目が、ネットで発信している出版社や編集者を探す方法です。
今はホームページで企画募集をしている出版社もありますし、SNSやnote、YouTubeなどで編集方針や関心のあるテーマを発信している編集者もいます。
こうした情報は、出版社の探し方を迷う人にとってとても助けになります。
どんな本を求めているのか、どんな視点を大切にしているのかが見えやすいからです。
比較的連絡を取りやすいのもメリットです。
ただし、目立つ編集者ほど依頼が集まりやすく、競争率も高くなります。
だからこそ、数で押すのではなく、一社ずつ丁寧に向き合うことが大切です。
いかがでしょうか?
出版は、企画書を書いて終わりではありません。
どこに届けるかまで含めて、企画です。
なので、焦らなくて大丈夫なので、あなたの企画に合う出版社を丁寧に探していきましょう。
いきなり完璧に選べなくても大丈夫です。
最初は候補を数社に絞るだけでも立派な前進です。
そうやって選んだ一社との出会いが、商業出版の入口になることは少なくありませんから。
売り込む出版社が決まったからといって安心してはいけません。
編集者には、あなたの企画書を見る義務はありません。
なので、「読んでもらう権利がある」と考えるより、「読んでいただくために何ができるか」を考えるとうまくいきます。
だからこそ、礼儀や配慮を尽くしなければなりません。
結果的に、それが信頼につながるのです。
催促を急がないこと、自己都合を押しつけないこと、相手の時間を尊重すること。
この基本があるだけで、伝わり方は大きく変わるはずです。


