冒頭、いきなりですが、アメブロが書籍化にはあまり向きません。
その説明をする前に、まずはブログの書籍化の方法が2つあることを知ってください。
ひとつは出版社から発刊する商業出版、もうひとつは自費出版のようなブログの書籍化サービスです。
今回の話は主に商業出版に関するものなので、後者の自費出版のようなブログの書籍化サービスについては、解説いたしません。
アメブロには、『アメブロde本』というサービスがありますので、興味のある人は、そちらを御覧ください。
では、はじめます。
アメーバブログは、他のユーザーとのコミュニケーションが取りやすく、SNSがなかった時代からあるSNSのようなブログサービスです。
なので、当然ながらSNSのような機能も持ち、コメントやいいねを通じた交流がしやすいのが魅力です。
しかし、こうした特性が書籍化においては障害になることがあります。
まず、アメブロの書き手側の視点から考えてみましょう。
アメブロでは、日常の出来事を日記として投稿することが多く、親しみやすい口語体での表現が基本となります。
人柄を伝えるために感情的な文章や、知り合いを紹介する形でリンクを多用することも多いです。
これにより、書き手の個性が表れますし、ユーザー間での交流が生まれますが、日記のような形式はコンテンツとしての価値が一過性となってしまうため、商業出版に合わないと言われております。
次に、出版社の立場からアメブロを見てみましょう。
出版社の編集者やライターは、書籍化のために魅力的なコンテンツを探していますが、どこの誰かもよく分からない無名の素人さんの日常や個人的なコミュニケーションが中心のブログは、そのまま書籍として発刊するには不向きです。
リアルタイム性の高いブログ記事は、何年も読まれ続ける書籍のコンテンツにはなりにくいだけではなく、記事内のリンクが多いことや引用や運営者以外が映り込んでいる写真などの利用許諾の問題も発生します。
書籍化を目指すのであれば、記事の内容がしっかりと体系化されており、オリジナルの視点や専門性を持っていることが重要です。
また、十分な文字数があり、引用やリンクに頼らず自身の言葉で価値ある情報を提供できることが求められます。
絵文字や過度な改行も避け、読む側がストレスなく理解できる内容にすることも重要です。
もし、これが難しいと感じる場合は、アメブロをそのまま書籍化するのではなく、あくまで書籍化を目指すための下準備やきっかけ作りとしてアメブロを運営した方がいいように思います。
どういうことかというと、アメブロをファンを獲得するためのプラットフォームとして使うということです。
書籍化を見据えて本を買ってもらえるように交流を深め、ファンの意見や感想を取り入れたり、ネタ帳代わりに投稿してみて読者の反応を見ながらコンテンツの改良を重ねることで、後に書籍化する際の土台がどんどん整います。
アメブロをダイレクトに書籍化させることは考えす、将来の書籍化の成功を支えるための土台作りだと思って活用することで、結果的に商業出版実現への近道となるでしょう。
こうした戦略的な使い方で、アメブロと書籍化の両方を有効に活用することが可能になります。