よく“印税をもらえる商業出版”と“費用負担をする自費出版”という形で比較されます。

確かにそれは間違いではありませんが、商業出版と自費出版の違いの本質は流通です。

言い換えるなら、“全国の書店に配本される商業出版”と“せいぜい書店の自費出版コーナーに置かれる自費出版”といった感じでしょうか。

この違いは、売れ行きは当たり前として、ブランディングの価値にも大きな違いがあります。

気づかれないと思われがちですが、商業出版か自費出版かは出版者で分かってしまいますからね。

弊社に相談に来られる方の中にも商業出版が厳しいと判断すると、すぐに自費出版に切り替える方が多いですが、商業出版が厳しいと判断しても、お金を出してでも商業出版に執着するべきです。

何も出版は“印税をもらえる商業出版”と“費用負担をする自費出版”だけではありません。

考え方としては、“費用負担をする商業出版”という道もあるんです。

もし、お金を出して自費出版をするぐらいの覚悟があるのなら、絶対に同額のお金を出して商業出版することをオススメします。

ちなみに、費用だけに限って言えば、確かに自費出版は全額自己負担ではありますが、商業出版は何も負担しなくていいというわけではありません。

これは、“最初から全てのリスクを自分で持つ自費出版”と“リスクは出版社がもつけど同義的責任を無視できない商業出版”といったほうが分かりやすいかもしれません。

つまり、商業出版と自費出版の違いを“費用”だと考えるのは、大きな間違いなのです。