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カテゴリ:書籍の企画書の書き方 アーカイブ - ビジネスが加速する出版の方法

2026年10月13日

テーマ:書籍の企画書の書き方

出版企画書のタイトルで造語が逆効果になる理由

出版企画書のタイトルを考えるとき、「ほかの企画に埋もれたくない」「自分にしかない強みを伝えたい」と悩むことはありませんか。

 

そうすると、時間をかけて育てた考え方や方法に、オリジナルの名前をつけたくなる人が意外と多いです。

商業出版を目指すなら、ほかの本との違いを示したいと思うのも自然なことです。

 

実際、出版相談でも「自分のメソッドには○○という名前があるので、出版企画書のタイトルに入れたい」と相談されます。

せっかく生み出した名前ですから、そうしたくなるのも当然です。

 

 

ただ、ここは少しだけ注意が必要です。

出版企画書の書名案に造語を入れることは、私は基本的におすすめしません。

 

出版企画書は、自分の思いを表現するためだけのものではありません。

 

出版企画書は、出版社に「この企画を本にする価値がある」と判断してもらい、編集者と話す機会をつくるための提案書です。

出版には費用も人手もかかります。

その判断をお願いする以上、まずは相手に伝わることが大切です。

 

編集者のもとには、たくさんの企画書が届きます。

タイトルに知らない造語があると、どんな読者の、どんな悩みを解決する本なのか、ひと目で分からなくなります。

ひと目で分からないと、編集者はその先を読もうとは思いません。

わざわざ調べることも、聞き返すこともないでしょう。

万一、最後まで丁寧に読んでもらえたとしても、そういう造語を入れ込む著者に対して、「自己満足」「傲慢」と見られる可能性もあります。

それって、もったいなくないですか?

 

ちなみに、独自の集客方法に「○○メソッド」と名づけている場合、その名前だけでは内容が伝わりません。

でも、「紹介が自然に増える小さな店の集客法」と表現すれば、誰に何を伝える本なのかを想像しやすくなります。

これは言葉の例であって、元のメソッドの価値を小さくする話ではありません。

 

では、造語は使わないほうがいいのでしょうか。

そんなことはありません。

完成した本のタイトルでは、読者が書店やAmazonで足を止めるきっかけとして、造語が効果を発揮する場合もあります。

企画が通ったあと、編集者や出版社と一緒に、売れる可能性を考えて決めていけばよいのです。

 

つまり、出版企画書のタイトルは編集者に興味を持ってもらうための入口で、本のタイトルは読者に買ってもらうための入口です。

本文で独自の言葉を使うなら、はじめて出すときに意味を説明し、必要なところだけに使えば大丈夫です。

 

今の書名案に造語が入っていても、焦る必要はありません。

まずはその言葉を外し、「誰に、何を届ける本なのか」を一文で書いてみてください。

次に、あなたの方法を知らない人に見せて、内容が伝わるか確認してみましょう。

大きな変更ではなく、気軽に試せる一歩です。

 

独自性は、難しい名前をつけなくても伝えられます。

むしろ、伝わる言葉に変えることで、企画の面白さを見つけてもらえる可能性が広がります。

大切にしてきたアイデアは、そのままで大丈夫です。

まずは編集者と話せる入口を整えるところから、一緒に出版への道を進んでいきましょう。

 

 

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2026年10月5日

テーマ:書籍の企画書の書き方

出版ターゲットの絞り方は一人に決めることではない

出版でターゲットの絞り方を考えていると、「できるだけ多くの人に読んでもらうなら、読者層は広いほうがいいのでは」と迷う方は少なくありません。

逆に、「たった一人に向けて書けば、多くの人に届く」と聞いて、思い切って一人に絞るべきか悩むこともあります。

実際、出版相談でもよく出るテーマです。

 

 

ある方は企画書に「30〜60代の男女ビジネスパーソン」と書いていました。

間違いではありません。

ただ、それだけでは「誰の、どんな悩みを解決する本なのか」が見えてきません。

ですから、焦って年齢や職業を細かく決めなくても大丈夫です。

 

出版企画のターゲット設定で大切なのは、人数よりも「悩みの深さ」です。

逆さの円錐を想像してみてください。

上の広い部分には、「なんとなく気になる」「知っておきたい」という人がいます。

下へ行くほど、「本気で困っている」「今すぐ解決したい」という人になり、人数は少なくなります。

つまり、広く届けるほど悩みへの刺さり方は浅くなり、深く絞るほど届く人数は小さくなります。

「一人に刺されば自然に大勢へ広がる」と単純に考えなくても大丈夫です。

 

ここで一度、「この本を出して何を得たいのか」を考えてみてください。

知名度を高め、講演やメディア出演などにつなげたいなら、より多くの人が自分ごとにできるテーマが向いています。

一方、本をきっかけにセミナーや本業の相談につなげたいなら、特定の悩みを持つ人に深く届く企画のほうが機能しやすくなります。

 

出版社との相性もあります。

大きな市場を狙う企画を得意とする編集部もあれば、対象を明確にして堅実に読者へ届ける企画を得意とする出版社もあります。

企画が通らないときも、「企画が悪い」と決めつける必要はありません。単に打席が合っていないこともあるのです。

 

だから、出版のターゲットの絞り方に絶対の正解はありません。

先に決めるのは「誰にするか」ではなく、「出版後にどうなりたいか」です。

 

そこが見えれば、どこまで広げ、どこまで深くするかも少しずつ見えてきます。

最初から完璧に決める必要はありません。

仮に置いて、企画を見直しながら調整すればいいのです。

 

出版企画は、大きな賭けではなく、何度でも調整できる安全な挑戦です。

自分が目指す未来から逆算して、一緒に読者とのちょうどいい距離を見つけていきましょう。

 

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2026年9月28日

テーマ:書籍の企画書の書き方

生成AIで出版企画を壁打ちするとつまらなくなる理由

生成AIで出版企画を考えたり、ChatGPTで出版企画書を作ったりする人が増えています。

「自分だけで考えるより、AIと壁打ちした方がいい企画になるのでは?」

「出版企画書もChatGPTに手伝ってもらえば、早く完成するのでは?」

そう考えるのは自然なことです。

私自身、普段から生成AIを使っていますし、ChatGPTについての本も書いています。

便利なものですから、無理に遠ざける必要はありません。

ただ、30年以上、書籍編集者として出版企画を見てきた経験からすると、生成AIには「任せていいこと」と「任せない方がいいこと」があります。

 

 

特に気をつけたいのが、企画そのものの壁打ちです。

生成AIは、大量の情報や言葉のパターンをもとに、もっともらしい答えを返してくれます。

そのため、出版企画について何度も相談しているうちに、きれいにまとまる反面、どこかで見たような無難な企画へ寄っていくことが多いです。

企画書を見ていると、文章は整っているのに、「この人だから書ける理由」が見えてこないことがほとんど。

これって、かなりもったいないです。

 

これから本にする価値がますます高くなるのは、その人だけが経験したこと、その人だから気づけたこと、その人なりの考え方となっていくでしょう。

そして、出版社は、その独自性も含めて企画を判断します。

 

かといって、生成AIを使ってはいけないわけではありません。

むしろ、頭の中にあるものを言葉にするときは、とても頼りになります。

自分の経験を箇条書きにする。

考えていることを整理する。

読者像を言葉にする。

章立てを並べ直す。

こうした使い方なら、ChatGPTは出版企画書づくりの心強い道具になるでしょう。

ポイントは、「考えてもらう」のではなく、「自分が持っているものを整理してもらう」ことです。

 

他にも、原稿や企画書の文章を整えてもらうことも問題ありません。

ただ、そのまま提出するのではなく、最後は必ず自分で読み直してください。

きれいな文章と、読み手の心に届く文章は、必ずしも同じではありません。

生成AIに任せると、どうしても単調で感情が動かされない文章になりがちですからね。

 

これらのことを、最初から完璧に使い分ける必要はありません。

まずは、自分の経験や考えを自分で出し、その整理だけを生成AIに任せてみる。

そこから徐々に生成AIの活用の幅を広げていきましょう。

 

AIに企画をつくってもらうのではなく、自分の中にある企画を、AIの力も借りながら磨いていく。

その順番なら大丈夫です。

あなたの中にある出版企画の種を消してしまわないように、便利な道具とは上手につき合いながら、一緒に育てていきましょう。

 

 

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