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カテゴリ:書籍の企画書の書き方

2023年2月20日

テーマ:書籍の企画書の書き方

本の出版企画書で一番重要な基本

今まで、たくさんの出版企画書に目を通しました。

その中で、やはり、良い出版企画書と悪い出版企画書があります。

 

その違いが何だか分かりますか?

 

 

それは、その出版企画書を読んで、そこで提案されている本がしっかりとイメージできるかどうかです。

 

だって、本の出来上がりがイメージできなければ、その本が売れそうかどうかの判断も出来ませんからね。

これ、出版企画書を書く上で、非常に重要なことだったりします。

 

出来上がりをイメージするということは、その本はどんなサイズの本で、価格はいくらで、色は何色使っていて、ページ数はどれくらいで、中身はどんな構成で成り立っていて、どんなタイトルで、本屋さんのどこに置かれて、そこにはどんな人が来て、まわりにどんな本があって、比較して優位なところはどこで、その人はその本を手に取って、そして、その人はその本をレジに持っていくのか…ということです。

これらのイメージを持たせるために、タイトル、企画概要、構成案、読者ターゲット、著者プロフィール、類書、仕様などの項目を埋めていく感じです。

もし、出版企画書だけで、それらのイメージを想起させることが難しいようであれば、サンプル原稿や誌面のデザインイメージを添えても良いでしょう。

逆に、出版企画書の書き方を気にされる人が多いですが、そもそもその項目は何のために書くのかを理解していなければ、グッとくる出版企画書なんて書けるわけありませんからね。

 

編集者は、本の出来上がりがイメージできて、そのイメージされた本が売れそうであれば、その企画は絶対に通ります。

 

それなのに、この基本的な思考が欠如されている人が非常に多いように思います。

私がブログで書いてきたコトは、この基本的な思考を踏まえた上で、より通りやすい企画書を書くためのテクニックに過ぎません。

 

そういう意味では、出版企画書を企画書というより、提案書として認識されたほうが分かりやすいかもしれません。

 

是非、出版企画書の目的を再確認しましょう。

この基本的な思考が大前提として認識していなければ、どんなに苦労して出版企画書を作っても、その企画が通る確率は限りなく低いので、非常にもったいないですよ。

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2022年8月3日

テーマ:書籍の企画書の書き方

採用される書籍の出版企画書の具体的な書き方

出版を目指すのであれば、採用される出版企画書を作らなくてはなりません。

 

 

しかし、その出版企画書ですが、教える人によってその書き方が大きく異なります。

  • 企画の全てを盛り込み、サンプル原稿まで添えたぶ厚い企画書を推奨する人
  • パッと見で興味を持たせ、読む側の負担にならないようにペラの企画書を推奨する人
  • とにかくプロフィールを作り込み、著者の販売力をアピールさせる企画書を推奨する人

企画書での必須項目も含めさまざまです。

全ては実績に基づく経験からその書き方を推奨しているので、仕方がありません。

つまり、出版企画書に正解は無いのです。

 

ここからは、完全な私見を書きます。

 

出版企画書は、単に企画を説明するだけではありません。

とくにインターネットが普及し、出版企画書を売り込みやすい環境になった昨今では、企画書を通じて著者の社会性もチェックされていることは忘れてはいけません。

また、出版企画書をどう位置づけるかをイメージすることも重要です。

 

私の場合、出版企画書は企画に興味を持ってもらい、話す場を確保するためのツールだと思っています。

なので、企画の全てを書き込まず、「答えを知りたい」「詳しく聞きたい」と思わすところで留めます。

なぜなら、企画の魅力を文字だけで伝えるのは困難だからです。

身振り、手振り、声のトーンやテンションなども含めて説明した方が、出版社の編集者には伝わります。

 

また、読んで分かってしまう出版企画書だと、会っても何も話すことがありません。

出版企画書を音読するは、お互いに時間の無駄ですし、そういうのを出版社の編集者は嫌う傾向にあります。

だからこそ、口で説明する余地を残す必要があると思うのです。

 

あとは、厚さを見ただけで読む気が失せることもありますので、それを回避する狙いもあります。

 

いずれにしても、出版企画書の体裁は、営業する人の売り込みの手法や営業スタイルに合わせる方が上手くいくことは間違いありません。

これは、出版企画書を書く著者の売り込みの手法や営業スタイルではなく、実際に出版社へ売り込みに行く人の売り込みの手法や営業スタイルに合わせなくては意味が無いので、注意しましょう。

 

弊社にも、他の人に教えてもった出版企画書の書き方で書いた企画書を、出版が決まらなかったので、弊社で売り込んで欲しいという相談がよくあります。

しかし、弊社にしてみれば、こういう企画書は扱いづらいことこの上ないのです。

もちろん、道義的な問題もありますし…。

 

最後に、直接出版社に売り込む場合に私が最適だと思われる企画書を書いておきます。

 

郵送で送付場合、著者が東京へなかなか上京できないエリアに住んでいる場合は、ぶ厚い企画書が良いでしょう。

ただし、この企画書で出版を決められるだけの内容にしなければ、連絡はいただけないと思ってください。

敷居は高くなりますが、連絡が来た時は、かなりの確度で出版されるはずです。

 

メールで送信する場合、著者が東京近郊に住んでいる場合は、ペラの企画書が良いでしょう。

やはり、会って説明した方が企画は通りやすいです。

そのためにも、いかに「答えを知りたい」「詳しく聞きたい」と思わせ、いかに気軽に連絡してもらえるようにするかがポイントになります。

ただし、会う場合は沈黙は印象があまりよくありませんので、人見知りするのであれば、ぶ厚い企画書にした方が良いかもしれません。

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2022年7月5日

テーマ:書籍の企画書の書き方

市場分析の結果に対して、どういう本が出せるか

出版企画は、後出しジャンケンです。

すでに出ている本から売れているジャンルや売れている切り口を参考にして、その本よりもいい本を企画すれば、それほど難しくなく出版することができます。

 

実は、差別化やオリジナリティを際立たせるほど、その企画の新規性が高まり、よほど良い企画でない限り、それは出版社にとってリスクでしかありません。

よく、出版物に対して、二番煎じや三番煎じが多いという批判をSNSで見受けられますが、本を売って利ざやを稼ぐ書店員は、その本のテーマの専門家ではない以上、新規性の高いよく分からない企画より、二番煎じや三番煎じと言われても、売れている本に寄せた企画の方が売れそうな気がするとは思いませんか?

 

 

ということで、まずはすでに出ている既刊書を分析してみましょう。

そして、売れているジャンルや売れている切り口を見つけたら、その市場に対して、どういう本を出すことで訴求するのかを考えてみましょう。

攻め方にはいろいろありますので、いくつかバリエーションを紹介します。

 

  • 市場をより絞り込んで、マニア向けやニッチな市場に向けるなど読者ターゲットを工夫して、その市場に訴求する方法
  • 難しい内容を噛み砕いて、物語調や口語体、もしくは身近なものに置き換えるなど解説する方法を工夫して、その市場に訴求する方法
  • 図版を多めにしたり、手順をしっかり紹介したり、フルカラー(もしくは2色刷り)にしたりして誌面の見せ方を工夫して、その市場に訴求する方法
  • 浅く広くや狭く深くなどの扱う内容、独自性や切り口などの内容の展開を工夫して、その市場に訴求する方法

 

他にもあると思いますが、大事なことは「どうすればその市場に訴求できるか」ということをどれだけ本気で考えられるかということです。

そのことを念頭において、いろいろと自分なりに工夫してみましょう。

 

ちなみに、この内容は出版企画書の「企画概要」という項目の内容を考える時に大いに役立つはずです。

このことを考えてから、出版企画を考えた方が圧倒的にいい企画になりますし、その上で書いた出版企画書は採用されやすくなりますよ。

 

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