今まで、たくさんの出版企画書に目を通しました。

その中で、やはり、良い出版企画書と悪い出版企画書があります。

 

その違いが何だか分かりますか?

 

 

それは、その出版企画書を読んで、そこで提案されている本がしっかりとイメージできるかどうかです。

 

だって、本の出来上がりがイメージできなければ、その本が売れそうかどうかの判断も出来ませんからね。

これ、出版企画書を書く上で、非常に重要なことだったりします。

 

出来上がりをイメージするということは、その本はどんなサイズの本で、価格はいくらで、色は何色使っていて、ページ数はどれくらいで、中身はどんな構成で成り立っていて、どんなタイトルで、本屋さんのどこに置かれて、そこにはどんな人が来て、まわりにどんな本があって、比較して優位なところはどこで、その人はその本を手に取って、そして、その人はその本をレジに持っていくのか…ということです。

これらのイメージを持たせるために、タイトル、企画概要、構成案、読者ターゲット、著者プロフィール、類書、仕様などの項目を埋めていく感じです。

もし、出版企画書だけで、それらのイメージを想起させることが難しいようであれば、サンプル原稿や誌面のデザインイメージを添えても良いでしょう。

逆に、出版企画書の書き方を気にされる人が多いですが、そもそもその項目は何のために書くのかを理解していなければ、グッとくる出版企画書なんて書けるわけありませんからね。

 

編集者は、本の出来上がりがイメージできて、そのイメージされた本が売れそうであれば、その企画は絶対に通ります。

 

それなのに、この基本的な思考が欠如されている人が非常に多いように思います。

私がブログで書いてきたコトは、この基本的な思考を踏まえた上で、より通りやすい企画書を書くためのテクニックに過ぎません。

 

そういう意味では、出版企画書を企画書というより、提案書として認識されたほうが分かりやすいかもしれません。

 

是非、出版企画書の目的を再確認しましょう。

この基本的な思考が大前提として認識していなければ、どんなに苦労して出版企画書を作っても、その企画が通る確率は限りなく低いので、非常にもったいないですよ。