よく「“はじめに”や“おわりに”って何を書くんですか?」と著者から聞かれます。
「はじめに」は書籍で最初に読者が目にする部分で、この本が自分の問題解決にどのように役立つのか、何が得られるのかを具体的に理解するための場所です。
なので、「はじめに」は以下の要素を含むべきです。
1つ目は、本書の目的です。読者がなぜこの本を手に取るべきか、この本が解決しようとしている問題は何かを明確に述べます。
2つ目は、対象読者です。この本が誰に向けて書かれているのか、またそれらの読者が何を期待できるのかを示します。
3つ目は、目標達成の方法です。
本書が提示する具体的な解決策や学びのポイントを述べ、読者がどう行動すれば結果が得られるのかを示します。
また、著者としての熱意や想いも書くと良いでしょう。
これにより、読者は著者が自分の問題に真剣に取り組んでいること、またその情熱が具体的な提案となって表れていることを感じることができます。
ですので、その情熱を伝える言葉を用い、書籍全体を通して一貫したトーンや視点を保つことが重要です。
「はじめに」を読んで、読者がこの本を購入するかどうかを決める場合もあります。
だからこそ、「はじめに」には、読者を引き込む要素、つまり「仕掛け」や「つかみ」をしっかりと持たせるべきです。
成功した実用書の「はじめに」を読むと、そのような「仕掛け」や「つかみ」が随所に見られます。
次に「おわりに」について考えてみましょう。
「おわりに」は、読者が本書で学んだことを再確認し、それをどのように自分の生活や仕事に適用するかのガイダンスを提供するセクションです。
「おわりに」は、以下の要素を含むべきです。
1つ目は、本書で学んだ重要なポイントの再確認です。ここで著者は、本書の主要なテーマや学びを再度強調し、読者にそれらを思い出させます。
これは、読者が本書から得た情報を自分の日常生活にどう適用するかを考える助けとなります。
2つ目は、読後の次のステップについてです。
著者は、読者に対して自分たちが得た知識をどのように活用すべきか、またそのための具体的な行動指針を提供すべきです。
最後に一つのテクニックをお伝えします。
それは、原稿全体を書く前に、「はじめに」や「おわりに」を先に書くことです。
これにより、あなたが伝えたいメッセージや、読者に提示する価値が明確になります。
その結果、執筆中に主題からずれることなく、一貫したメッセージを維持することができるでしょう。
本における「はじめに」と「おわりに」は、あなたの本が読者にとって有益な情報源となるための架け橋です。
あなたの思想、経験、そして知識を読者に効果的に伝えるために、「はじめに」や「おわりに」はしっかり書くようにしてください。