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カテゴリ:執筆時の注意点 - Part 4

2023年1月10日

テーマ:執筆時の注意点

本を書くコツ

出版企画書が出版社に採用されたら、いよいよ原稿執筆となります。

そこで、はじめて本を書くことになった人に、必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。

 

何か、本を書くコツってありますか?

 

でも、実際問題、本を書くコツなんてありません。

もし、あるのだとしたら、“習うより、慣れろ”です。

 

もう、どんどん書くしかありません。

そして、書いていくうちに、自分の得意な論理展開や文章スタイルができてくるはずです。

それらが確率できたら、もう悩むことなく、スラスラ書けることでしょう。

 

 

ただ、そんなアドバイスをしていたら、原稿は何時になっても上がってきませんので、あまり気の長い話しはしてられません。

 

そこで、私の原稿を書くコツを紹介したいと思います。

 

まず、本で説明して、読者が辿り着く到達点を明確にしてもらいます。

次に、その本を読んでくれるであろう読者ターゲットを箇条書きで書き出してもらいます。

 

読者が辿り着く到達点はゴールを意味し、その本を読んでくれるであろう読者ターゲットはスタートを意味しています。

つまり、この2つを明確にするということは、ゴールとスタートを明確にするということです(ゴールから逆算してスタートまでをイメージすることがポイントです)。

ゴールとスタートが明確になれば、あとは“何を”書いていけばいいのかも自然と明確になるので、あとは“なぜ”と“どうやって”が分かるように書き進めてみましょう。

 

こうすれば、スタートにいる読者をどう説明したらゴールまで誘導してあげられるのかを考えるだけで、書くことはどんどん思い浮かぶはずです。

書くことが明確になれば、話しがブレることもないでしょう。

 

書くことが明確になったら、それを箇条書きにして書き出します。

その箇条書きをステップごとにグルーピングして見出しをつけます。

そして、見出しをグルーピングして節、節をグルーピングして章の階層までまとめ上げられれば、あとはその箇条書きを整理して、文章にしていくだけです。

 

ビジネス書や実用書の場合、文章だけで著者のノウハウを読者に伝えなければなりません。

それだけに整理をして、ロジカルに説明する必要があるため、いきなり原稿を書かずに、こうやって自分のノウハウをまずは分解して、整理をして、まとめていく方が圧倒的に頭も整理されますし、原稿も書きやすいですよ。

 

あとは、自分のスタンスや本のコンセプトを言語化しておくと、さらに原稿は書きやすくなります。

そのためにも、最初に「はじめに」を書いて、執筆をはじめる前に必ず目を通すというクセをつけるといいですよ。

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2022年6月27日

テーマ:執筆時の注意点

本の書き方について

出版企画を出版社に売り込んで採用されたら、次は原稿の執筆です。

しかし、本の原稿を執筆するときに、なれていないと手が止まることもしばしば…。

息抜きをしながら執筆していると、ついつい原稿が脱線してしまい、なかなか上手くまとまらないことも。

執筆しながらも他のコトや新しいコトなどが思いついたりして、話しの流れがどんどんおかし方向に進んでしまったり、、一貫した話しにブレが…。

 

こんな人たちのために、一番、簡単な原稿の書き方を書いておきます。

この方法は、縦書きだろうと、横書きだろうと関係ありません。

 

 

では、早速。

まず、企画書に書いた構成案(目次案)をエクセルにコピペします。

構成案(目次案)もは、章構成から節構成ぐらいまでは書いてあるはずです。

なので、章と節をエクセルの列をずらして、階層構造になるようにしてください。

 

そしたら、今度は節の下の階層としてさらに列を追加して、その節で説明したいことを箇条書きで構わないので、どんどん書き足していきます。

箇条書きは、執筆期間中に思いついたら、ドンドン書き足してもらって構いません。

箇条書きは多い方が、次の行程が楽になりますので、毎日のように階層構造を見直しながら、思いついたらドンドン追加していきましょう。

 

それが終わったら、全体を俯瞰して見てみてください。

内容の重複はないか、辻褄が合っていない箇所はないか、話しの流れはスムーズか…前後関係を見ながらチェックをしてみてください。

あとは類書やウェブの内容などもチェックしつつ、内容に過不足ないかも確認しましょう。

 

あとは、その節ごとに箇条書きを見ながら本文を書いていきます。

書く内容と節ごとのだいたいの文字数が分かれば、あとはどう説明したら、その文字数でそれらのことを伝えられるかを考えて書くだけです。

 

この作業の流れは、簡単に言えば、構成案(目次案)を肉付けしていきながら、一冊の書籍に仕上げていく作業です。

実は、テキストファイルで原稿を書くと前後関係が把握しづらくなるため、話しの流れが見えにくくなるのです。

その点、この方法だと、各項目を階層構造にすることで、全体を俯瞰して見ることができます。

そして、新たに追加したい内容についても、階層構造から最適な場所に付け加えることも可能なのです。

 

この方法は、はじめて執筆される人でも簡単に原稿を書くことができる方法です。

 

さらに階層を増やし、セルの設定を変更して文章を入力できるようにして、そのまま本文を書く進める著者さんもいらっしゃいます。

その場合、執筆終了後にテキストファイルにコンバートする必要がありますが、もし、エクセルの方が作業がしやすいという人は、是非、やってみてください。

やってみると分かるのですが、ワードなんかより、全然、使いやすいですよ。

 

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2021年7月25日

テーマ:執筆時の注意点

出版業界におけるスケジュール管理について

長年、出版業界に身をおいていると、業界外の人との意識にズレを感じます。

それは、スケジュールに対する意識です。

 

 

私が出版業界に入って、一番最初に叩き込まれたことは、「親の死に目に会えなくても締め切りを守れ!」ということでした。

これは、今でも出版業界では慣習化しております。

 

ちなみに、その理由は、本一冊作るのに多くの職種の人たちによる、幾重にも及ぶ工程を経るため、その過程において一人でもスケジュールを守れない人がいると、その後の工程に関わる多くの人たちに迷惑をかけることになるから。

 

そのため、出版のスケジュールは、各職種の人たちとのスケジュールを調整した上で、かなり緻密に組み上げていきます。

 

本を出版する著者は、そこ工程の一番上流にいるため、著者の原稿が遅れると、その先の全ての工程に影響が出てしまい、多くの人たちに迷惑をかけることになるのです。

 

例えば、著者が半日原稿を遅れたとします。

半日であれば、工程上、容易に吸収できるレベルではありますが、朝から原稿待っていた次の工程の人からすると、何もできずに半日を過ごしてしまうのです。

そして、その半日の遅れを取り戻すために、その人は徹夜をしてその遅れを吸収することになります。

 

著者の身勝手な遅れで、いきなり定時帰宅の予定が徹夜になってしまうのです。

自分の身に置き換えて考えてみれば、それがどれほど精神衛生上、よくないことかは分かりますよね?

 

しかも、それだけではありません。

徹夜で作業を行うということは、その人の残業代や深夜残業代など、本来、発生しない目に見えないコストも発生します。

当然、そのコストは誰も負担してもらえないので、各自の持ち出しになるのです。

半日でも影響を大きいのですから、1日以上の遅れは、さらに問題を深刻化します。

場合によっては、発刊中止になることもあるでしょう。

 

スケジュールの管理は社会人の基本ですが、「少しぐらい」とか、「半日なら」と、軽く考えがちな傾向を感じてしまいます。

しかし、出版におけるスケジュールは、“絶対”です。

あなたが遅れたら、その遅れを他の人が取り返すために苦労しなければなりません。

 

だからこそ、出版を目指すのであれば、締め切りに対する意識をしっかり持つようにしてください。

例え、一冊目は後工程でなんとか吸収して大事に至らなかったとしても、それを挽回するぐらいの売れ行きでない限り、同じ出版社で二冊目が決まることはないでしょう。

 

また、それぐらい大切な締め切りに対する意識な訳ですから、当然、出版前の打ち合わせでも見られています。

平気で5分、10分と遅れて来る人は、スケジュール管理の意識が低い著者になると認識されてしまうので、日常的に意識したほうがいいですよ。

こういうところで出版が決まらないこともあり得ますので、それって非常にもったいないですから。

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