出版が決まれば、当然、原稿の締め切りがあります。
そして、締め切りになると、著者から「原稿ができたのでお送りいたします。画像や図版はこれから用意します。」というメールが届きます。
原稿=文章のみ(テキスト)と思っている方って、結構多くないですか?
原稿というのは、文章+画像、図版の総称ですよ~。
Yahoo!辞書で検索しても、「印刷・公表するもののもとになる文章・書画・写真など」と書かれています。
なぜ、こんなことを書くかというと、後工程である編集作業に理由があります。
編集作業というのは、文章を読みながら、内容のチェックや文章(日本語)のチェックを行いながら、画像や図版の確認や文章との整合性などを確認し、配置位置なども整理する作業です。
(もちろん、編集作業というのは、もっといろいろ細かい作業もともないますが、ここでは割愛します)
つまり、編集作業を行う場合、文章だけしかないと、内容のチェックと文章のチェックしかできません。
後から画像や図版が届いたら、またもう一度読み返しながら、画像や図版の確認や文章との整合性、配置位置などのチェックを行うことになります。
これって、二度手間ですよね。
っていうか、編集者はそんな二度手間をするほど暇ではないので、結局、画像や図版を待つことになります(後工程で吸収できないと判断した場合は少しでも作業を進めますけどね)。
つまり、編集者からしたら、その著者が単純に原稿が遅れたという認識です。
この認識の違いから、いつの間にか『原稿が遅れる著者』『締め切りを守らない著者』というレッテルが貼られているかもしれません。
それって、もったいないですよね。
もう一度書きますが、原稿の締め切りというのは、文章と画像、図版など書籍に必要な素材全てを用意する締め切りです。
この認識は、絶対に忘れないでください。