書籍をアマゾンでベストセラーにすることは、著者や出版社にとって非常に重要です。
その書籍をランキング上位にすることは、販売促進やブランドイメージ向上にもつながりますので。
そのためにアマゾンキャンペーンを実施する人が多いのですが、このアマゾンキャンペーン、実は著者と出版社では狙いが異なることがあります。
著者としては、誰もが知っている大手書店でランキング上位を取ることが、その後のブランディングで大いに活きるという狙いがあります。
アマゾンである理由に関しては、ネット書店の最大手であり、誰しもがアカウントを持っているため、買われやすいという事情もあります。
かつては、1500円以上だと送料無料ということで、本の定価が1500円以上になり、それを理由にアマゾンということもありましたが、今は多くのネット書店が送料無料だったりするので、これはもう優位性ではなくなってしまいました。
一方、出版社側は、リアル書店で平積みにしてもらえることを狙っています。
アマゾンである理由は、チェーン展開されていないリアル書店は全国的な書籍の売れ行きをチェックする手段が乏しいため、ネット書店の最大手であるアマゾンのランキングを参考にしているからです。
それぞれ自分のお店の客層が喜びそうなカテゴリーランキングをチェックして、陳列のレイアウトを決めているところも多いようなので、最適なカテゴリーランキングで上位になっておくことは、リアル書店への波及にもつながります。
書籍は1日200点ぐらい発刊されると言われており、それぞれ取次から送られてくる書籍を見ながら、お店でより売れそうなラインナップにブラッシュアップしていくわけですが、予備情報もなく、カバーを見て売れる気を持ってもらえなかった場合、1度も書店に並ばれることなく返本されてしまう『ジェット返本』なる状態になる本も少なくありません。
書店に置かれなくては、売れる本も売れませんので、『ジェット返本』されないためにも、書籍が発刊されたときからの実売で初速をつけることが重要です。
著者と出版社で思惑が一致している点は、書籍が発刊されたときからの実売で初速をつけることが重要であるということです。
しかし、短期間でもいいのでランキングの上位を狙う著者と、下位でもいいので長期間ランキングにいてもらいたい出版社とでは、プロモーションについてなかなか意見が合いません。
そこで、著者と出版社の意向を尊重する形でプロモーションを実施しましょう。
まずは、アマゾンキャンペーンです。
アマゾンキャンペーンについては賛否あることは重々承知しておりますが、無名の新人著者であるのなら、私はやっておくべきだと思います(反対している人の多くがアマゾンキャンペーンをしなくても売れるだけの知名度のある著者ばかりですから)。
アマゾンキャンペーンをやることで、SNSやブログ、メルマガで拡散が広がります。
その結果、アマゾンのランキングで上位になるだけではなく、購入者のリストも集まりますし、キャンペーンで買われなかったとしても書影のイメージが記憶に残り、書店で見かけた時に買ってもらいやすくなります。
あと、レビューも重要です。
SNSやブログでレビューをお願いするとステルスマーケティングの疑いを持たれることがあるので、アマゾンキャンペーンで集まったリストにお願いしてみましょう。
詳しくは書けませんが、50件以上で平均4以上だとアマゾン内でもいろいろ優遇されるようです。
そして、書かれたレビューに関しては、著者が自身のSNSやブログなどでをシェアをすると、さらにレビューを書いてもらいやすくなります。
最後に、出版社との連携も重要です。
出版社は、リアル書店での平積みを狙っているため、書籍のプロモーションや販売促進についても協力してくれます。
著者や出版社が一致した目標を持ち、それに向けて積極的に取り組むことで、さらにベストセラーにつなげることが可能です。