最近では、出版された書籍が発売されても、すぐに売れない本は、翌月には大量に返本されてしまうようです。

返本されるということは、本屋さんから本がなくなるということですから、その後、その本が売れるという可能性は著しく低下するでしょう。

 

これは、毎日毎日200点以上の本が発売されていることに起因しており、毎日毎日送り込まれる新刊たちと、現在本屋さんに置かれている本との間で、限られた本屋さんの棚に置かれるための熾烈な生存競争を繰り広げいているのです。

 

 

なので、自分の著書を息の長い本にするためにはいくつかの工夫をしなければなりません。

 

そのひとつが、元棚が明確になっている本にする」ということです。

元棚とは、書籍が本来置かれる棚のことを言います。

棚というのは、ご存知の通り、書店にある棚ですが、棚はカテゴリー分けをされております。

つまり、どこのカテゴリーの棚に置くべき書籍なのか明確になっている本でないと、最初の生存競争で敗北してしまうということです。

書籍は、発刊されると、まず、各棚の前に平積みで置かれます。

そこで売れれば、より目立つ場所に移動になります。

しかし、結果がでないと、次の新刊と差し替えられるのですが、その時、置く棚が明確だと、棚差しされますが、どのカテゴリーに置くべき書籍なのかが不明瞭だと、返本される傾向にあるのです。

大手書店では、棚もかなり細分化されておりますので、置かれたい棚のキーワードが書名に入るようにすると良いでしょう。

 

次のポイントは、その元棚での定番本を狙うというもの。

各カテゴリーの棚には、それぞれいろいろな切り口の本が置かれていると思います。

切り口にはブームなどがありますので、コロコロ入れ替わるのですが、なかなか入れ替わらずに長きにわたり鎮座している本が定番本です。

定番本というのは、その棚の中で一番分かりやすく、基本的なことが書かれている、一冊目需要に応えている本を意味します。

この定番本は、次のより良い本が出るまで鎮座し続けられるだけですなく、既刊の定番本を分析して、その本より良い本を作ればいいわけですから、そこを狙うことはそれほど難しくはありません。

だって、後出しジャンケンですからね。

 

ということで、元棚が明確で、その元棚の定番本になる本を企画することで、あなたの本はロングセラーになりますし、あなた自身もロングセラー作家になることができるのです。