あなたが出版社に出版企画を売り込む場合、その企画を持ち込む出版社を選ばなくてはなりません。
闇雲に出版社に売り込んでも、なかなかうまくはいきません。
しかも、この出版社選びが、実は出版後の著書の売れ行きに大きく影響を及ぼしますので、慎重に選ぶようにしてください。
では、数多くある出版社から、どう選べば良いのかを紹介します。
まず、最初に考えなくてはならないのが、あなたの企画のジャンルと出版社が得意としているジャンルのマッチングです。
なので、その出版社からあなたの企画のジャンルで本が出ているかを既刊書を見て確認してください。
大手出版社の場合、総合的に本を出していますが、それでも苦手なジャンルはあります。
逆に中小の出版社の場合、あるジャンルに特化している場合が多いです。
筋違いの出版社に企画を売り込みに行っても、一蹴されて終わりますので、必ずチェックしてから売り込むようにしましょう。
ただ、そのジャンルを扱っていたとしても、あなたの企画の切り口を受け入れてくれる出版社なのかも同時に確認してみてください。
例えば、パソコン書の場合、裏技的な企画を受け入れてくれる出版社とそうでない出版社では明確に墨分けされております。
これを「この出版社は、まだ裏技的な企画を出していないから狙い目」などと判断して、売り込みに行くと、やはり一蹴されることでしょう。
それなりに既刊書がある出版社であれば、「出てない」のではなく、「出さない」と判断した方が無難なのです。
出版企画が採用されるかどうかだけではなく、その本が売れるかどうかにおいても出版社選びは重要です。
全国に書店は1万2000店舗ぐらいと言われております。
それに対して、出版物の初版部数は4000部~6000部ぐらいです。
しかも、大きな書店では平積みといって10冊ぐらい積んで置いてあったり、面陳といって表紙をこっちに向けて5冊ぐらい並べてあることがあります。
なので、全国の書店に行き渡ることはほとんどありません。
そうなると、初版部数を多めに刷ってくれる出版社の方が、より多くの書店に行き渡ります。
もちろん、初版部数が多ければ、印税収入も上がります。
なので、出版社の選びで売れ行きも、印税収入の総額も変わってくるということです。
さらに、営業力のある出版社だと、書店にワゴンで展開してもらえたり、長期的に置いてもらうことも可能になります。
他にもコンビニに置いている出版社かどうかによっても売れ行きは大きく変わってきます。
いずれにしても、これらのことは、本屋さんや自分が置かれたい売り場に行って、どの出版社がどういう風に本を置けているかを確認してみるのが手っ取り早いです。
出版社によって、ここの書店には強いとか、弱いとかもありますので、あなたの本をどういうところで売ってもらいたいかを考え、その売り場を確認し、その売り場で一番はばをきかせている出版社を第一候補としてはいかがでしょうか。