商業出版を目指すのであれば、出版社に企画を売り込む最適なタイミングを狙っていきましょう。
実は、出版への道が少しだけ開けやすくなる時期があります。
それは4月と10月。
この時期は、出版社が次の半年間に発刊する本の計画を立てるタイミングで、企画が通りやすくなります。
4月と10月は、多くの出版社で半期決算が終わり、新たなラインナップを決めるための大きな編集会議が行われる時期です。
この会議では、発刊する本の数や担当者が決定され、各編集者は新しい企画を探しています。
そのため、この時期に売り込みを行うと、あなたの企画が採用されやすくなるのです。
とくにこの時期に求められるのが「定番企画」です。
例えば、「事業計画の作り方」や「会社設立の方法」といった、旬や流行に左右されず、常に一定のニーズがあるテーマが好まれます。
こうした定番企画は、時代を問わず読者に求められ続けるため、出版社にとってもタイミング的なリスクも少なく、ゆとりを持って満足できるまで作り込む形で出版することが可能です。
また、定番企画は内容が時流に依存しないため、長期間にわたって安定した売り上げが期待できます。
さらに、こういったテーマは書店でも扱いやすく、常に一定の棚を確保しやすいというメリットもあります。
つまり、編集者も作りやすく、売れやすいので、結果的に出版までのハードルが低くなるのです。
なので、この時期の売り込みでは、単発の企画よりも、シリーズの後続本としての企画やシリーズ化できる可能性を示す企画の方が喜ばれます。
定番テーマは、深掘りすればするほど新しい切り口が生まれやすいため、後発であってもアイデア次第でいろいろな企画にすることも可能。
編集者に対しても続編や関連本として展開できるという優位性を含めて提案することで、企画が採用される確率をさらに高めることが可能です。
ただし、この時期に採用された企画は、時代を問わず読者に求められ続けるということもあり、スケジュールが長めになることがほとんど。
もしかすると、先の長い本づくりの作業にモヤモヤすることもあるかもしれませんが、気を抜かずに頑張っていきましょう。
商業出版を実現するためには、本を出すタイミングよりも企画を売り込むタイミングの方が重要です。
出版社が新しい企画を求めている絶好の機会を狙って、用意周到に準備を進め、タイミングがきたら積極的に売り込んでみましょう。
あなたの本が世に出るチャンスを、ぜひ掴んでください。