よくブログやメルマガの書籍化を目指される人がいらっしゃいます。
かつてはそれで出版を実現させることも可能ではありましたが、現状ではなかなか難しいと思った方がいいでしょう。
というのも、メルマガやブログと書籍はメディアとしての特性が大きく違います。
メルマガやブログは無料ですし、書籍は有料です。
メルマガやブログは時系列で発信された単発の情報ですし、書籍は体系化された情報です。
メルマガやブログはモニタで読みますし、書籍は紙で読みます。
これだけ特性が違うということは、読み手の意識も違いますし、属性も違うことはおわかりいただけると思います。
つまり、メルマガやブログとでは読者ターゲットが違います。
ということは、メルマガやブログを書籍化したところで、メルマガやブログの読者が買ってはくれるかもしれませんが、新たな書籍を買っている人たちにはなかなか受け入れられないということです。
書籍化は、あるターゲットのための情報を情報をそのままに違うターゲットに発信するようなものです。
当然ですか、結果、売れません。
もちろん、メルマガやブログの読者が多いインフルエンサーであれば、その人たちが買ってくれるだけでもそれなりの部数にはなりますので、それでも成立するとは思います。
そして、そこで話題になれば、そこから新たに書籍を買っている人たちも出てくるでしょう。
ただし、それにはそれなりの影響力がなくてはなりません。
かつては、メルマガやブログをそのまま書籍化できた時代もありましたが、結果的に売れなかったため、今ではほとんどなくなりました。
とはいえ、出版企画を売り込みに行くときには、メルマガやブログなどの媒体を持っていることはアドバンテージになりえます。
しかし、それは決してメルマガやブログの書籍化を望んでいるわけではありません。
メルマガやブログは、出版社にとっては販売力とコンテンツ力を確認するためのもの、著者にとっては書籍を執筆するためのリソースぐらいに考えた方がよいでしょう。