出版企画書が完成したら、今度は出版社や編集プロダクションに売り込むことになります。

その売り込み方はまちまちで、多種多様なアプローチがあると思いますが、絶対に担当者とは直接会うようにしてください。

 

 

これにはちゃんと理由があります。

 

直接会わずに企画を売り込む場合、あなたの企画を伝える術は出版企画書のみ。

つまり、その出版企画書がすべてということになり、その出版企画書のみで判断されることになります。

 

もしかしたら、ほんの少し切り口を変えるだけで、ターゲットを変更するだけで企画が通る場合もあります。

しかし、これって会わないと、その切り口やターゲットでの執筆が可能かどうかの判断ができないため、そのまま企画はボツになってしまうことがほとんど。

 

担当者と話しをすることで、著者の反応を見ながら対応可能な範囲で、その企画がより売れそうな企画にどんどんブラッシュアップされていきます。

そして、話しをしているうちに、あなたの実績や経験から、もっと面白い企画に切り替わることも…。

こういうコトって、会って話しをしないとなかなかそうはならないものです。

 

現に、私も担当者にお会いしたからこそ通せた出版企画というのはたくさんあります。

なかには、ノープランでただ本を書きたいという人とでも、話しをしていくうちに企画としてまとまり、出版されたケースもあります。

そして、逆に会わなかったから、通らなかった企画も多いです。

 

企画以外にも、担当者と会っておいた方がいいメリットがあります。

そのひとつが人柄です。

企画が通れば、その人と仕事を一緒にすることになりますから、仕事をする以上は、互いの信頼関係は不可欠。

 

しかし、会わないと、人となりが分かりませんので、メールや企画書の文面だけでその人の人柄を判断するしかありません。

この方は、「ちゃんと文章を書ける人なのだろうか?」「締め切りは守ってくれるだろうか?」「素直に対応してもらえるだろうか?」と何かと不安は募ります。

そんな中、そっけない文章やお堅い文章だと不愛想とか偉そうとかと捉えられることも…。

その結果、不信感を抱かれてしまい、せっかく企画が通っていたのにも関わらず、信頼できるか分からないということで、ボツになったことありました。

 

会って話しさえしていれば、ほんの少しの時間でも、その不安を払拭できますし、そこにさらなる信頼関係が芽生えれば、より強固な協力を得られることもあります(逆により不安になることもありますが…)。

実際、会って信頼関係が構築できたことで、企画はダメダメでしたが、ゼロから新しい企画を考えていただいたこともありましたから。

 

もしかしたら、わざわざ会いに行くのは面倒に感じるかもしれません。
それでも会いに行く価値は、十二分にありますので、是非、担当者には会うようにしましょう。