先日、ある投資情報の会社が連絡をしてきました。

別に本業に関係があるわけではなく、たんに社長に向けた営業でした。

ただ、私の商売柄、投資系の著者には飢えているため、実際にお会いして、説明を聞いてみることにしました。

 

弊社に来社いただき、会議室へお通しすると、ガサゴソ、ガサゴソ…

鞄の中から何やら書籍を取り出したのです。

あたかも、私に「弊社は、このように書籍を出している会社なので安心です」と言わんばかり。

そして、どう見ても胡散臭い投資案件のプレゼンを展開。

 

 

私はその書籍を手に取り、奥付を確認。

奥付というのは、本の最後に発行元や発売元、印刷所などと一緒に発行日などが掲載されているページのことです。

で、その書籍の奥付に掲載されていた発行元を確認すると……何と自費出版の会社じゃありませんか!!

しかも、自費出版の会社といっても大々的に自費出版をやっている会社ではなく、企業に対して販促物になるような書籍を専門で扱っている出版社です。

その出版社のサイトを見ると、一見、商業出版のようなラインナップですが、実は、全て自費出版なのです。

これが、もし、一般の企業だったら与信力になるのかもしれませんが、弊社は出版業界に属する会社ですからね。

それは通用しません。

しかも、そのプレゼンのときの“どや顔”が滑稽で、滑稽で…。

 

やはり、お金を出せば誰でも出版できる自費出版では、やはり与信力にはならないと思いますね。

最近、テレビで悪徳医院が自費出版でいろいろな書籍を出して、患者さんの信用を得ていた事例もニュースで紹介されてましたし。

 

自己満足な内容は論外として、ビジネス書を自費出版で出すということは、「自分のノウハウは出版社に評価されなかったので自費出版しました」って言っているようなものですからね。

へたしたら、逆効果になりかねません。

 

もし、ビジネス書を出すのであれば、自費出版を商業利用するのではなく、やはり、商業出版で発刊することをオススメします。

最終的にコスト換算したら、そんなに変わらないか、むしら安く商業出版は実現できると思いますよ。

お金を極力かけたくないのであれば、この本を読んでみるといいかもしれません(笑)

 

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