今日、某出版社の編集担当者と呑みに行きました。

出版の企画は、こういう場で決まることが多いので、編集担当者と呑みに行く場合は、あらかじめいくつか企画を用意しておきます。

 

呑みの席なので、積極的に企画を売り込むことはしませんが、話しの流れで企画の相談や売り込み先のアドバイス、担当者の弱点などを教えてもらえることもしばしば…。

これができるのは、編集プロダクションならではの特権ですね。

 

もちろん、我々編集プロダクションはいろいろな出版社に出入りしているので、こちらも情報は豊富です。

先方を飽きさせることはしません(笑)

でないと、なかなか呑みに行く機会自体が増えませんからね。

 

 

で、そんな中、ひと通り情報交換も済ませ、最新の出版事情なども話しました(他にもいろいろと書けないことも…)。

その中で面白かったのが、最近、出版プロデューサーから売り込まれる企画書が通りづらくなったというお話でした。

 

私の知り合いの出版コーディネーターの人は、実力もありますし、中でも営業力は抜群で、かなりの数の企画を出版に導いてきているのですが、そんな彼でもなかなか決まりづらくなっているらしいのです。

理由を聞くと、『企画書が古い』とのこと。

つまり、世の中の情勢や出版業界の動向を見極め、出版社のニーズに応えられる企画書になっていないということです。

 

具体的に言えば、最近では書店で本が売れないため、企画書における『販売協力』の項目の重要度が上がってきています。

重要度が上がってきているということは、項目の順番やその項目の内容も今まで以上に充実させなくては企画は通りません。

他にもテーマの流行りや旬の切り口、著者のフォーカスすべきプロフィールなども同様です。

こういう出版社側のニーズというのは、日常的に出版社の担当者と話していれば分かりますし、一緒に本を作れば、その売れ行きなども教えてもらえるので、すぐにその時の反省を次の企画に反映させることも可能なのですが、出版プロデューサーは、そこまで本作りに深く関わらないので、そこまでのニーズを把握することがなかなかできません。

結果、出版社側のニーズをバージョンアップできず、古いままの企画書になってしまうということです。

これから出版を目指そうという人にとっては、なかなか対策は難しいところではありますが、出版プロデューサーや出版コンサルタント選びの時に、その人はどういう人なのかをしっかり見極めるようにしてくださいね。

でないと、残念なことになりかねないので。