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2025年5月11日

テーマ:書籍の企画書の書き方

編集会議で出版企画が通っても本が出ない理由

出版企画が編集会議で採用されると、多くの人は「これで出版は確実だ」と安心してしまいがちです。

しかし、実は編集会議を通過したからといって、必ず本が出版されるとは限りません。

 

 

まず、編集会議というのは、出版社の社内で「この企画を本として出す価値があるかどうか」を審議する非常に重要なステップです。

ここで承認されたいうことは、社内的にその企画が出版に値すると判断されたという意味になります。

しかし、これはあくまでも「現時点での企画書に基づいて」という条件付きの承認にすぎません。

つまり、実際に書き上がってくる原稿が、企画書で提示された内容とかけ離れていたり、文章力や内容のレベル的に商品として成り立たないと判断されると、たとえ編集会議を通過していたとしても、出版そのものが見送られてしまいます。

 

特に多いのが、原稿が完成した時点で「当初の企画内容から大きくズレてしまっている」というケースです。

編集会議では、提出された出版企画書の内容をもとに、その企画の市場性や読者ニーズ、売上の見込みなどを総合的に判断します。

そのため、企画書に書かれた目次案や構成案は、いわば契約書のようなものです。

ところが、いざ原稿を書き始めると「やっぱりこの構成では書きにくい」「もっと違う方向で書きたい」と感じてしまう著者も少なくありません。

その気持ちは理解できますが、企画書と大きく異なる内容になってしまうと、編集会議での承認した理由そのものが崩れてしまい、出版が見送られるリスクが高まるのです。

 

また、原稿の文章力そのものが大きな壁となる場合もあります。

編集者はある程度、著者の原稿に手を加えて読みやすく整えることは覚悟しておりますが、それにも限界があります。

もし、原稿全体が日本語として破綻していたり、何を伝えたいのか分からなかったり、読み物として成立していないレベルであれば、編集部としても出版を断念せざるを得ません。

とくに、編集会議の時点では、著者の文章力までは十分に把握しきれないため、原稿が上がってきて初めて問題が発覚することも少なくないのです。

 

こうしたリスクを回避するためには、企画書を作成する段階から、できるだけ具体的に目次や内容を詰めておくことが大切です。

「これなら最後まで書き切れる」と自信を持てる内容にすること。

そして、原稿執筆中も、企画書から大きく逸脱しないように意識し続けることが求められます。

もし、どうしても書き進められなくなった場合は、できるだけ早い段階で編集担当者に相談し、方向修正を図ることが重要です。

さらに、自分の文章力に不安がある人は、早めにライターや編集者の力を借りるようにしてください。

企画書とのズレや文章力不足を早期に是正して、出版中止のリスクをできるだけ未然に回避しましょう。

 

実際、出版社の編集者によると、編集会議を通過したにもかかわらず、本が出せなくなるケースは決して珍しくないと言います。

だからこそ、企画が通ったからといって安心するのではなく、そこからが本当のスタートだと考えて、最後まで気を抜かずに取り組みましょう。

あなたの大切な企画を確実に形にするためにも、今回お伝えしたポイントをぜひ意識して取り組んでくださいね。

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2025年4月29日

テーマ:執筆時の注意点

原稿遅延でも信頼を失わないための正しい行動

本を出版する過程において、原稿執筆は常に締め切りとの闘いです。

出版業界における締め切りの厳格さは、他の業界とは比較にならないほどシビアであり、原稿提出の遅延は後工程に甚大な影響を与えます。

この現実を、著者はしっかり認識しておく必要があります。

 

 

多くの編集者は、著者が予定通りに原稿を完成できない可能性を織り込んだ上で、スケジュールに一定のバッファーを設けています。

しかし、締め切りを超えてしまったとき、著者が連絡をためらってしまうケースは少なくありません。

最初は小さな遅延であっても、連絡が途絶えると編集者の不安は募り、やがて苛立ちに変わっていきます。

音信不通の状態になると、編集者は進行状況を把握できず、適切な対応をとることも難しくなります。

そして、何より遅延そのものよりも、状況をきちんと共有してもらえなかったことのほうが、編集者にとって大きなショックです。

 

仮に原稿の進行が遅れていても、現状を正直に伝えてもらえれば、五月雨式に原稿を受け取って作業を進めたり、スケジュールを再調整するなど、対応の手段はたくさんあります。

それも、すべては連絡が取れているかどうかにかかっています。

 

出版においては、締め切りを守れなかったときにこそ、人間性が問われます。

自分が約束を果たせなかったとき、どう振る舞うか。

その行動こそが、編集者だけでなく出版社全体からの評価に直結するのです。

 

だからこそ、万が一締め切りに遅れる事態になった場合は、勇気を持って電話に出る、あるいは一通でもメールを返し、素直に現状を伝え、誠意をもって対応してください。

そうすることで、状況は大きく好転します。

締め切りに遅れたこと自体よりも、誠実な対応を取れるかどうかが、著者としての信頼を大きく左右します。

それが結果として、二冊目、三冊目にも影響をもたらすことでしょう。

 

出版とは、一冊の本を完成させること以上に、関わる人たちとの信頼関係で成り立っています。

約束を守る努力はもちろん大切ですが、もし締め切りを守れない状況に陥ったとしても、そこから誠意をもって行動すれば、あなたの夢を諦める必要はありません。

どうか、勇気を持って一歩踏み出し、連絡を取ってみてくださいね。

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2025年4月15日

テーマ:執筆時の注意点

初めての出版で失敗しない原稿作成の基本

初めて出版を目指す方にとって、「原稿の提出」と聞くと、完成した文章ファイルを送ることだと考えるのが一般的かもしれません。

実際、出版が決まって編集者から「原稿の締め切りは〇月〇日です」と言われたとき、多くの著者が文章を書き終えたタイミングで「原稿ができましたので、お送りします。」といった内容のメールを送ってくるのが現実です。

で、その後、「あれ? 画像や図版は無しですか?」という問い合わせが入り、慌てて用意するということはよくある話だったりします。

 

 

もちろん、初めての出版であれば仕方ありませんが、これは一般的な認識と出版業界特有の認識のズレだったりします。

同じ「原稿」という言葉を使っているだけに事前に察するのは難しいでしょう。

 

出版業界において「原稿」とは、単に文章だけを指すのではなく、その書籍を構成するすべての素材、つまり文章に加えて画像、図版、表、写真、場合によっては注釈用の補足資料なども含まれる総合的なコンテンツのことを意味します。

なので、締め切り日に「文章は完成していますが、画像はまだこれからです」と言われてしまうと、編集者としては困惑してしまうはずです。

 

というのも、編集作業というのは、ただ誤字脱字を修正するだけではありません。

文章を読みながら、その内容の整合性や論理の流れ、日本語表現の適切さを確認し、同時に画像や図版と文章が正しく対応しているかをチェックしながら、最終的に誌面としてどのように構成するかを検討していく、非常に繊細で複雑な作業です。

そのため、画像や図版が後から届くという状態では、せっかく進めた編集作業を止めて待つしかない、あるいは後から二度手間で全体を再チェックする必要が生じてしまいます。

実際には、編集者は限られたスケジュールの中で複数の案件を同時進行していますから、こうした「後出し」の素材に対応できない、もしくはチェックが雑になることも…。

 

もちろん、著者の側には悪意はないでしょうし、「文章は書き終わったから原稿は完成」と思い込んでいるだけかもしれません。

ですが、その小さな誤解が編集者との信頼関係に影を落とし、今後の制作スケジュールに大きな影響を与えることもあるのです。

そして、その結果、「この著者は締め切りを守らなかった」という印象を持たれてしまう可能性も出てきます。

 

締め切りをきちんと守るということは、単に自分の責任を果たすだけではなく、編集者やデザイナー、印刷所など、多くの人たちの作業をスムーズに進めるための基本的なマナーでもあります。

せっかく素晴らしい内容を書き上げても、素材の提出が遅れたことで出版スケジュールがずれ込んだり、信頼を損ねてしまっては非常にもったいないですよね。

 

この認識を持つことが、より良い本を完成させる第一歩として、とても大切なのです。

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