書籍のシリーズ化ができるのには、2つのパターンがあります。

ひとつは、最初からシリーズを想定してラインナップを考えるパターンです。

もうひとつは、ある売れた本に便乗して、その本を起点にシリーズとしてラインナップが加えられていくパターンになります。

シリーズにするメリットは、読者に印象付けやすかったり、書店で多面展開など場所を占めやすかったり、取次が注文を多くしてくれたり…と、何かと販促面での効果が大きいです。

だから、出版社の編集者さんの中は、できるだけシリーズに組み込もうとする方も少なくありません。

もし、売れる自信がある企画の場合、企画書に書かなくても頭の中ではシリーズを想定しておくと、本当に売れた時に連続で本をだしやすかったりもします。

ちなみに、よく誤解されている方がいらっしゃいますが、シリーズというのは見せ方だったり、切り口だったりを統一した形でラインナップを揃えるもので、必ずしも同じ著者である必要はありません。

なぜ、こんな話しをしたかというと…

昨年、中嶋茂夫 さんが、『iPhone+iPad×Googleでビジネスを加速する方法』という本を出版されました。

iPhone+iPad×Googleでビジネスを加速する方法/中嶋 茂夫
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そして、その本は大いに売れて、あっという間に3刷りです。

そうなると、当然、出版社の編集者さんとしては、“○○でビジネスを加速する方法”シリーズを考えます。

この本は、まだ中嶋さんの本の売れ行きがはっきり分かる前なので、少し迷いを感じますが、この本もシリーズです。

Twitterでビジネスを加速する方法/樺沢 紫苑
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で、中嶋さんの本がハッキリと売れているという感触が分かると、その時に企画していたこの方 のアメブロの本は、当然、こうなるわけです。

Twitter×アメブロでビジネスを加速する方法/青山 華子
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そして、全く勢いが止まらないので、このシリーズは、まだまだ続きます。

EVERNOTEでビジネスを加速する方法/浅井 達也
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これらは、全てシリーズです。

そして、これらのシリーズは、第一弾の著者である中嶋さんのものでもありません。

最近、中嶋さん以外の著者さんに「中嶋さんのパクリですか?」という問い合わせがあったようですので、あえて書きますが、シリーズ化は著者が意図的に狙わない限り、ほぼ100%が出版社の事情になります。

違う出版社で類似タイトルは問題視される場合がありますが、同じ出版社である場合、販促的な戦略が理由の場合がほとんどです。

なので、何も分からないと不快に感じる方もいらっしゃるようですが、著者には何の責任もありませんよ~。

くれぐれも、著者さんに文句を言わないであげてくださいね。著者さんは悪くありませんから。