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カテゴリ:出版社への売り込み - Part 11

2010年4月15日

テーマ:出版社への売り込み

出版企画を編集会議で簡単に通す方法

書籍の企画を決める編集会議では、ほとんどの場合が企画書をベースに話し合いが行われます。
この企画書にあるものが添えてあると、実はサクッと進行が決まることがあるのです。
それは、市場規模が分かる数字です。
市場規模が分かる数字とは、ユーザー数や登録者数などのことをさします。
そして、できるだけその数字は、公の資料であることが望ましいでしょう。
目安としては、その数の10%が5000を上回る場合、比較的サクッと企画の進行が決まると思います(これは経験則ですが…)。
例えば、先日、iPodが発売されましたが、そのiPodの販売台数が100,000台だったとすると、そのユーザーのうち10,000人は本を買うだろうと判断し、iPodの使い方の企画なら進行が決まります。
他にも、市場規模が分かる数字として、類書の売れ行きもあります。
類書が1冊しか無い場合、その類書が売れていると、やはり、比較的サクッと企画の進行が決まると思います(これも経験則ですが…)。
ただし、売れていたとしても、類書が3冊以上ある場合、市場が飽和状態と判断されるため、切り口を変えないと厳しいでしょう。
ユーザー数や登録者数などの数字であれば、ニュースサイト(BCNランキングなど)で見つけることはできますし、類書の売れ行きであれば、アマゾンのランキングや本屋さんで平積みになっている本の奥付を見れば増刷されたかどうか分かります。
こういう数字を見つけてから企画を考えるのも良いですし、立てた企画の数字を探して、企画書に添えてみるのもよいでしょう。
いずれにしても、このような市場規模が分かる数字が添付されていると、本の売れ行きが予測しやすいので、企画進行の可否はサクッと決まります。
逆にダメな例としては、「たくさんいるだろう」や「いるはずだ」という「たら・れば」による予測です。
これは全く意味がありません。
それは、そういう潜在需要は、あるにしてもその方々が本を買うかどうかの動機付けに結びつかないからです。
ちなみに、意味が無いということは、企画が通らないというわけではありません。
あくまでも市場規模は分からないという判断をされるだけで、あとはその企画の内容だけで進行の可否を決めることになるという話です。
企画内容が面白ければ、そんな数字の裏づけが無くても、進行されることでしょう。
ただ、その決断をくだすのに、少し時間がかかるかもしれませんが…。

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2010年4月10日

テーマ:出版社への売り込み

複数の出版社で同じ企画を同時応募してしまった場合

基本的には、同時に複数の出版社へ企画を売り込むのは、道義上問題があります。
できるだけ、一社一社に売り込みをかけて、結果が出るまで待つようにしてください。
ただ、そうも言っていられない場合もあります。
その場合は、必ず「他にも売り込みをかけています」と言うようにしましょう。
結果的に先方に早めの決断を促す効果がある場合もあります。
そして、その上で、複数の出版社で決まってしまった場合、理想としては先着順です。
条件を出させて、一番良い所で出したい気持ちは分からなくもありませんが、待たせている間に企画が流れてしまうことも少なくありません。
このあたりは、著者のバリューと関係があります。
もし、その企画によほどの魅力があり、どうしても出したい出版社であれば、待ってもらえるでしょうし、好条件を引き出すことも可能です。
ただ、こういうことはレアなケースであることは認識してください。
今、そこにあるチャンスをできる限り活かすことを心がけましょう。
もし、複数の出版社で決まってしまった場合、いくつもの切り口を事前に用意しておき、出版社ごとに切り口を変えて、全く違う本になるようにします。
こういう時のために、企画書をややぼかし気味にしたり、著者を複数人用意しておいたり、全く別の本に見えるような切り口を用意しておいたり、同時に複数の本を制作することでスケジュールが遅れないように調整したり…いろいろな複線を準備をしておく必要があります。
これらはこの仕事を生業にしている人にしかできないと思いますので、あまり強欲に考えるよりも、一つずつ丁寧に対応するようにしてください。

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