「商業出版を目指しているのですが、SNSのフォロワー数が少ないんです。これでは難しいでしょうか?」

出版の相談を受けていると、本当によく聞かれる質問です。

 

SNSを開けば、「総フォロワー数○万人」という著者が目に入ります。

そんな数字を見るたびに、「自分にはまだ早いのでは」「まずフォロワーを増やさないと」と不安になる方もいるでしょう。

 

その気持ちはよく分かります。

 

実際、出版社がフォロワー数を見ることはありますし、数字が多いことがプラスになる場面もあります。

ですから、気にしてしまうこと自体は自然なことです。

 

 

ただ、ここで少し安心していただきたいです。

というのも、商業出版にSNSは必ず必要、というわけではありません。

そして、フォロワー数が少ないだけで、出版の可能性がなくなるわけでもないということ。

あくまでも、編集者が知りたいのは、単純な数字以上に、「この本を誰が読んでくれるのか」です。

 

以前、フォロワー数の多い方の企画が通らず、それより数字の小さい方の企画が通るというのを実際に体験しました。

違いは、フォロワー数そのものではありません。

一人はさまざまな話題を発信していて、もう一人はあるテーマについて継続して発信し、そのテーマに関心のある人たちと丁寧に交流してということです。

後者の方が、「この人の本なら、この人たちが読んでくれそうだ」と想像しやすいですよね。

 

編集者がSNSを見るときも、主に三つをチェックします。

  • 何について発信しているのか
  • 誰に向けて発信しているのか
  • フォロワーとどんな関係を築いているのか

フォロワーが3000人でも、その3000人が本のテーマに関心を持ち、普段から発信を楽しみにしてくれているなら、大切な土台になります。

反対に、何万人いても本のテーマと関係がなければ、その数字だけで「本が売れる」とは判断できません。

 

なので、今フォロワー数が少なくても、焦らなくて大丈夫です。

いきなり1万人を目指す必要はありません。

まずは「誰に、何を伝える人なのか」を一つ決め、その人に役立つ発信を続けてみてください。

 

そして、SNSばかりに頼る必要もありません。

メルマガ、講座、コミュニティ、仕事で出会った方とのつながりなど、本を届ける方法はいくつもあります。

重要なことは、自分が出版する本をどれだけの人が応援してくれるかですから。

 

そう考えると、出版への道は少し広く見えてきませんか。

 

フォロワー数を追いかけることから、「自分の本を必要としてくれる人、応援してくれる人との関係を育てること」へ。

そこが変わると、SNSも出版も、少し楽しくなってくるのではないでしょうか。

 

今の数字だけで、自分の可能性を決めなくて大丈夫です。

良い企画をつくり、届けたい読者と少しずつつながっていく。

その積み重ねを、安心して一つずつ進めていきましょう。