本を出版する際、どれほど有益な内容であったとしても、読者に手に取っていただけなければ、その価値は発揮されません。

そのため、読者が抱える悩みや課題を理解し、その解決策を提供することが重要です。

 

 

ただし、著者が持つ知識や経験が読者に認知されていない、または求められていない場合もあります。

そういう場合にどう出版企画に落とし込めばいいのでしょうか?

 

まず、読者の悩みやニーズを深く理解し、それに応じた解決策として自身のリソースを提供することができるかどうかがポイントです。

例えば、アフィリエイトに関する本を出版したいと考えた場合、インターネット上には既に多くの情報が存在し、書店でその情報を求める読者は限られるかもしれません。

しかし、「副業」を探している人に絞った本として企画すれば、書店で情報を探す読者層をある程度見込むことができます。

そして、その内容として、副業でもできるようなアフィリエイトのノウハウを提案すれば、結果的にアフィリエイトに関する本を出版することが可能となります。

 

実際の事例として、整体の先生から「姿勢を良くすれば血液の循環が良くなり、頭が良くなる。だから、姿勢に関する本を書きたい。」という相談を受けました。

しかし、姿勢の悪さを自覚し、改善を望む人はあまり多くはありません。

そこで、「頭が良くなる」というテーマで本を企画し、その内容として姿勢を正す方法を紹介することを提案しました。

これにより、頭を良くしたい人は一定数おりますので、そういう読者の関心を引きつけることができました。

 

他にも、古武術の先生から「古武術を教えているが、出版は可能か?」という相談がありました。

格闘技ブームとはいえ、古武術の需要は限られています。

しかも、やりたい人というのは、書籍で学ぶよりも、道場で直接学ぶことを選ぶ人が多いでしょう。

そこで、古武術の利点をヒアリングしたところ、体の使い方が介護に役立つということでした。

そこで、「らくらく自宅介護」といったタイトルで本を企画し、その内容として古武術を活用した介護方法を紹介することを提案しました。

これにより、介護に関心のある読者層にアプローチすることができます。

 

要するに、書きたいテーマを直接的に企画にするのではなく、そのテーマを解決策として位置づけ、それを必要とする読者層に向けた企画を考えることが重要です。

具体的には、書きたいテーマのキーワード(例:アフィリエイト、姿勢、古武術など)をタイトルや企画に直接使用せず、読者の関心や悩みに合わせた切り口で企画を立てることが効果的です。

これにより、読者のニーズに応える本を出版することが可能となります。