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カテゴリ:出版社への売り込み - Part 3

2023年8月9日

テーマ:出版社への売り込み

出版社に評価されるプロフィールのポイント

出版を目指す皆さんにとって、企画の魅力や新しさはもちろん大切ですが、それと同じくらい重要なのが、著者自身のプロフィールです。

 

 

出版の世界は競争が激しく、多くの素晴らしい企画が日々生まれています。

しかし、その中で選ばれるためには、企画だけでなく、著者自身の背景や経歴、信頼性が大きく影響するのです。

 

出版を目指している方々が考える企画は、新しいテーマや切り口、ターゲットを持つものが多いです。

私もそれらの企画を読むと、その独自性や魅力に引き込まれることがしばしば。

しかし、出版社に企画そそのまま提案をしても、多くの企画が編集会議で採用されない現実があります。

その理由として、著者のプロフィールが挙げられることが実はほとんどなのです。

 

著者のプロフィールは、その人がそのテーマについて語る資格や必然性、信頼性を示すものです。

例えば、特定の分野での専門的な経歴や実績、資格などがある場合、そのテーマについての説得力が増します。

逆に、関連性の薄い経歴や実績しかない場合、そのテーマについての説得力は低くなります。

 

また、著者プロフィールを書く際には、過度な誇張や煽りは避けることが大切です。

誇張や煽りがあると、読者や出版社はその内容を疑問に思う可能性があります。

そのため、事実に基づいた内容を、分かりやすく、丁寧に伝えることが求められます。

 

出版は、出版社が著者の企画に投資をするようなものです。

そのため、出版社はリスクを取るわけですから、そのリスクを最小限に抑えるために、著者の信頼性や説得力を重視します。

著者プロフィールは、その信頼性や説得力を示すための大切なツールなのです。

 

最後に、出版を目指す皆さんに一つアドバイスをします。

著者プロフィールを書く際には、自分の経歴や実績を客観的に見つめ直し、その中で最も魅力的なポイントをピックアップして伝えることが大切です。

 

例えば、あなたが投資家なのであれば、「2000年に○○証券に入社し、ディーラーとして活躍」という人と「○○証券に入社し、20年間ディーラーとして活躍」という人のどちらの方が信頼性や説得力がありますか?

たぶん、同じ人だったとしても、紹介のしかたで後者の方が凄そうに見えますよね。

著者プロフィールも同じということです。

 

つまり、自分の経歴や実績の価値を分かりやすく、丁寧に伝えることで、出版のチャンスを掴むことができる可能性が上がるのです。

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2023年7月26日

テーマ:出版社への売り込み

自分の本の出版企画書を自分で売り込みする時の注意点

先日、出版社に打ち合わせに伺いました。

その時、出版企画書を2つお持ちしたのですが、どちらの企画も私が長い時間をかけて練り上げたもので、どちらも自信作です。

 

 

担当編集者は出版企画書を一つ一つ丁寧に読み、その内容について質問をいただきました。

企画に対する反応は非常に良く、私は大きな期待を抱いたのですが…

 

「実は、同じような出版企画書を他の方からも預かっていたんです。しかし、その企画は編集会議で通らなかったんですよね。」

 

私は驚きました。

同じような企画が通らなかったにも関わらず、なぜ今回の出版企画書に好感触だったのでしょうか?

 

実は、ベースになっているのは、実は同じ出版企画書だったようです(一人の著者が二人の出版プロデューサーにお願いしていたという…)。

 

では、その違いは何かというと、通らなかった出版企画書は著者が書いた出版企画書をそのまま持って売り込んでおり、私がお持ちした出版企画書は著者が書いた出版企画書をリライトしたものです。

 

同じことをテーマにした内容の出版企画書であるのにも関わらず、私の出版企画書が好感触で、著者が書いたままの出版企画書は通らなかったのでしょうか?

 

その理由を知りたくて、私は担当編集者に詳しく聞きました。

 

答えは簡単。

実は、企画の売り込み手に問題があるようです。

 

企画を売り込むとき、著者が書いたままの出版企画書で出版社に売り込むと、著者の想いや主張が強すぎて、どうしても自分の企画を押し付けがましくアピールしすぎてしまいます。

その結果、受け取る側が企画に感じた疑問や不安を解消することができません。

著者が想いや主張が強すぎれば強すぎるほど、指摘しづらくなるというのもあるようです。

 

逆に、私のように著者が書いた出版企画書をリライトする場合、売り込む本人でもありますので、だいたい担当編集者の思考やリアクションは分かりますので、企画を一歩引いて俯瞰して見ることができ、全体像を把握することができます。

その結果、受け取る側の不安や疑問を予め見つけ出し、それらを解消させた状態の出版企画書を提案できるのです。

 

ただ、著者が書いた出版企画書をリライトする場合、企画が採用されるようにすればいいということではなく、しっかりと企画の本質を理解した上で、それを誰に届けるのかも考えなくてはなりませんし、著者がそういう人に同接しているのかなど、著者のバックグラウンドや経験も理解しなければなりません。

これは、たんに企画が採用されることを目標とせず、その後の幸せな著者人生を歩んでもらうためには、非常に重要なステップなのです。

 

その結果、私はその企画をより魅力的にブラッシュアップさせることができ、その結果、一度は不採用の結論が出た企画ではありましたが、無事に採用されました。

 

出版企画書を書いていると、つい熱がこもってしまうことってあると思いますし、それは仕方のないことだとは思いますが、その出版企画書をチェックする担当編集者はいたって冷静だということは忘れないでください。

そして、ただただ自分の企画を売り込むのではなく、受け取る側の視点を理解し、俯瞰して見る客観性と自分らしさを入れ込むようにする必要があるということです。

 

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2023年2月14日

テーマ:出版社への売り込み

出版社は企画や原稿を探しているが、募集はしていません

出版プロデューサーなどによる出版セミナーに参加すると、必ず、以下の2つの話しが出ます。

 

「出版社は企画を探しているので、どんどん企画書を送りましょう」

「出版社は企画を募集しているわけではないので、送っても読んでくれません」

 

こういう話しを聞くと、「じゃあ、どうすればいいの?」と思いませんか?

 

 

この2つの話し、一見、真逆の話しのように見えます。

ただ、実は言葉が足りないだけで、この2つの話しは成立するのです。

 

では、それについて解説しますね。

 

まずは、「出版社は企画を探しているが、募集はしていません」について。

 

出版社は、いつでも面白そうな企画、売れそうな企画を探しています。

これは紛れもない事実です。

 

ただし、あくまでも探しているのは、面白そうな企画や売れそうな企画であって、何でもいいわけではありません。

 

ようは素人が考えた売れるかどうかもわからない企画や自己満足の企画を探しているわけではありませんし、そもそも素人が考えた企画自体を募集してはおりません。

 

これって、お金持ちになる方法と同じです。

お金持ちになる方法は誰しもしりたいと思いますが、何処の馬の骨とも知れない胡散臭いお金持ちになる方法は求めてはいないですよね。

 

次は、「出版社は企画を募集しているわけではないので、送っても読んでくれません」についてです。

 

出版社にいる編集者の多くは出版企画書を読むかどうかについても、一応、目を通そうとはしてくれます。

ただし、日々の業務に追われ、お忙しいため、全部を隅から隅まで読んでくれるわけではありません。

 

まずはタイトルを見て、半分以上はその先を読まずに終えられてしまいます。

 

理由は面白くないとか、売れそうもないというのが理由です。

その先を読み進めたところで、時間の無駄ですからね。

 

その先を読み進め、しっかりとした腑に落ちる内容であれば、企画書は最後まで読んでもらえますし、そこから出版につながることもあるということです。

逆に最後まで読む途中で、少しでも納得できなければ、最後まで読むことはありません。

つまり、正確に書くとこのようになります。

「出版社は(面白そうか、売れそうな)企画を探しているので、(その自信がある企画なら)どんどん企画書を送りましょう」

「出版社は(素人が考えた)企画を募集しているわけではないので、送っても(しっかり書かれた企画書でない限り、最後までは)読んでくれません」

 

ということで、しっかりと面白そうな企画、売れそうな企画にまとめあげれば、出版社は誠実に対応してくれるというコトです。

 

ちなみに、大々的に「企画募集」「原稿募集」をしている出版社は自費出版や共同出版の可能性が高いので、逆に要注意です。

パッと見で商業出版の出版社か自費出版や共同出版の出版社かを見極めるのは、両方やっている出版社もありますので、無理だと思いますが…。

 

あと、上記の2つの話しを巧みに使って、「だから私に依頼しなきゃ」と高額サービスに誘導する詐欺的出版プロデューサーも多いので気をつけましょう。

 

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